大学で増える「婚活」授業、若いうちに何を学ぶ?
JIJICO / 2015年8月14日 18時0分
大学で増える「婚活」授業、若いうちに何を学ぶ?
お金の知識と婚活の知識は、早めに付けておくべき
インターネットには婚活に関する情報があふれかえっていますが、情報過多で何を参考にすれば良いのか分からなくなります。事実、ネット上で見かける情報の質は玉石混合で、中には婚活の現場を全く知らない人物による宣伝記事なども散見されます。鵜呑みにしてはいけない情報に惑わされないよう、婚活サービスの利用者側は情報を取捨選択する力、いわゆる婚活リテラシーが求められる時代だといえます。
そんな中、近年は中央大学、早稲田大学などで、恋愛や婚活を学業の場に取り込むことが増えているようです。先日も高知大学の人文学部で大学1年生を対象に「婚活」をテーマにした授業が行われ、8月に全16回の日程を終えたとの報道がありました。
10代の生徒もいる大学1年時に婚活を学ばせるのは時期尚早だとの見方もありますが、若いうちに自分で気付くことが難しい要素が、婚活には存在します。また、婚活の現場では50歳の男性から20代の女性への申し込みなども日常的に行われていて、このような幅広い世代の同性が競う特異な状況に、最低限の情報装備無しに突っ込むのは利口とはいえません。そこには、世代、立場によって変わる戦略もあり、若いうちからの知識習得は決して無駄にはならないでしょう。射幸心をあおるわけではありませんが、私はお金の知識と婚活の知識は、早めに付けておくべきだと考えています。
婚活における「いい人」の定義は固定化されている
今回の授業では最後に「いい人との出会い」について学生たちが発表をしたようです。元々、「いい人」の定義は千差万別ですが、婚活になるとこの定義はかなり固定化されるように感じます。よく聞かれるように経済力や安定性、年齢、外見などです。実際にはそれだけで結婚できるわけではありませんが、第一のハードルを超える要件がその辺りに集中しているのは事実であり、我々結婚相談業界としての課題だとも考えています。
結婚後の離婚の可能性を排除することを考慮すれば、本来、優先すべきは価値観の一致とフィーリングなのですが・・・。以前、学生から結婚相談を受けた時、就職直後は婚活に取り込む余裕が無いと予測していた彼に、卒業前にパートナーを見つける努力をした方が良いとアドバイスしたことがあります。
学生時代に結婚について考えることは重要
婚活の現場では、「条件にとらわれない恋愛結婚は学生時代がラストチャンス」説が根強いからです。社会に出た後の職場恋愛は自然恋愛に該当しそうですが、実際には自身の職場のランクが低いと感じている女性は同僚男性に興味を持たず、職場のランクが高いと感じている女性は同僚よりも更に上のランクの男性に対象を絞る傾向があります。
また、同一の職場にいることで逆に声がかけ難い、知らず知らずの内に社内での将来性を予測してしまうなど、少なからず条件付けが行われているでしょう。以上のことからも、やはり学生時代に結婚について一度考えることは重要です。
婚活はそれなりのエネルギーを必要とする活動
仲人という肩書は誰でも名乗ることが出来るため、その実力も千差万別です。私のこれまでの仲人経験を通して確信しているのが、仲人に求められるのは常に勉強する姿勢と、内部の人間だからこそ得られる情報を婚活者個々人のケースに当てはめて対応する能力です。
婚活はそれなりのエネルギーを必要とする活動で、一旦、婚活を始めると婚活中心の生活にせざるを得ません。仕事が多忙の場合は、仕事への影響も避けられないでしょう。仲人は婚活を直接サポートするだけではなく、婚活への負担を減らすことで平素の生活を崩さない為のキーマンとなります。仲人が知識を磨き続けることは活動者にとって重要で、その能力を保つためにはセレブばかりを対象として逃げず、難易度の高い婚活を担当する姿勢が必要というのが私の持論です。
(影山 頼央/結婚コンサルタント)
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