今、流行りの観光大使。その効果はどうなのか?検証します
JIJICO / 2016年6月4日 15時0分
今、流行りの観光大使。その効果はどうなのか?検証します
タレントの観光大使は今が旬
「観光大使」という言葉をこの頃メディアでよく聞くようになりました。
大使になるのはその地方自治体出身の有名人が選出されることが多いのですが、果たしてその効果たるやいかばかりのものなのか・・・?少し検証してみましょう。
例えば、大分市観光大使の指原莉乃さん・みやぎ絆大使の宮藤官九郎さん・和歌山県ふるさと大使の坂本冬美さん・新潟市観光大使の小林幸子さんなど、その土地になじみの深い有名人が大使に任命されています。
そして、就任する有名人は、「ふるさとに恩返ししたい」などの理由で就任し、基本的に無報酬で「観光大使」を請け負うそうです。
活動内容は、日々の芸能活動の合間に地元の情報や特産品をアピールしたり、地元の観光イベントに協力したりと様々です。
なるほど。これはその自治体にしてもタレントにとっても相乗効果が出てとても良さそう・・・特にタレントにとっては無報酬というあたりで好感度アップが期待できそうです。と、一見思えますが・・
さて、この「観光大使」。上記に挙げた例はもしかしたら比較的知られている例なのかもしれません。
そもそも誰がどこの観光大使なのかよくわからない、というのが一般的な実態ではないでしょうか。
というか、意識している人はどれくらいるのか、です。
タレントの観光大使がもたらす効果とその条件とは?
だいたいの方はTV番組やネット情報などで偶然「観光大使」を知るケースが多いのではないでしょうか。
「へえーそうなんだ・・」と。で、そこからどうするか、これが問題です。
その有名人やタレントのファンである、あるいは、その観光地に思い入れがある=その土地あるいは周辺の出身である、自身がそうでなくても親や配偶者がそうであるなど、です。
こういった場合は記憶に留める確率は大きいでしょう。
つまり当事者意識みたいなものがあれば効果は期待できます。
具体的には友人や知り合いに口コミするなど、自ら発信する。口コミされたほうは「あいつが言ってたから今度の旅行は大分にするか」と。
こういった現象が起こって来れば、「観光大使」の一義的な効果はあったと言えるでしょう。
ただし、こういった効果があるにはある程度の条件があると私は思います。
それは、
①起用する有名人やタレントがいわゆる旬であること
②そして本業での活躍が一定にメディアで取り上げられること
③その地域の持つポテンシャルとして、例えば全国に誇れる魅力的な場所やご当地グルメがあること
④都道府県単位の「観光大使」と市区町村単位のそれが、連携が取れていること
大成功をおさめた観光大使の事例
これらの条件がいくつかあって成功したのが、ロック歌手・西川貴教さんが2009年から観光大使を務める滋賀県です。
野外ロックフェス『イナズマロック』を主催しており、2015年までに累計40万人以上がこのロックフェスを目的に滋賀県を訪れました。
また、桐生市出身の女優・篠原涼子さんの観光大使の例もそうです。
市は、篠原さんをフューチャーしたポスターやクリアファイルを作成。
桐生観光協会が運営する「きりゅうファンクラブ」の会員特典としてそのクリアファイルを配布すると発表したところ、会員数が1カ月で200人増加したと言います。
市の担当者は「普段、会員申し込みが増えるのは年度初めなので、10月にこれほど会員が増えたのは本当に異例のこと」という反響の大きさ。
市によると、ポスター撮影などでかかった費用は約300万円だったが、市は篠原涼子さんの観光大使就任による経済効果を2015年4月からの5カ月間で7000万円と試算しました。
こういったコストパフォーマンスの良い成功例がある限り、やはり、「観光大使」というキャンペーンによる集客は今後も見逃せないのかもしれません。
(石川 一彦/広告プロデューサー)
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