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犬や猫の熱中症について いかに予防するか?

JIJICO / 2016年7月23日 9時0分

犬や猫の熱中症について いかに予防するか?

犬や猫の熱中症について いかに予防するか?

犬、猫の熱中症は命に関わるのでいかに予防するかが重要

猫は犬に比べて比較的暑さに強い生き物ですが、それでも犬、猫いずれも汗をかかない生き物ですので、基本的には暑さにはとても弱いと言えるので熱中症には注意が必要になります。

犬、猫共通の熱中症の初期症状としては、水を飲む量が増える、開口呼吸 (口を開いての呼吸をする)などが認められます。
さらに進行すると、元気がなくなり、ぐったりして、意識喪失、痙攣などの激しい症状に至った後、死に至ることも珍しくありません。
気をつけなければいけないのは、一旦症状がスタートするとあっという間に進行してしまい、発症してから助けるのは難しいということです。
ですから、いかに予防するかが重要となります。

熱中症に対する予防方法について

水を常に飲めるようにという気配りや、毛の長い犬種などはサマーカットなども効果的ですが、大切なのは温度だけではなく、湿度管理もしっかりすることです。

人間は温度が低いと、湿度が高くとも扇風機などで十分暑さをしのげることが多いのですが、犬や猫の場合、大した温度でなくとも、湿度が高いとそれだけで熱中症になってしまうことがあるということです。

梅雨入りし、湿度が60%に達したら、たとえ温度が大して高くなくとも、湿度を下げるために26-27度程度でも良いですから、24時間エアコンを付け、温度、湿度管理を行ったほうが良いと思います。
 
特に気をつけなければいけないのが、短頭種(パグ、フレンチブル、シーズーなど鼻の短い犬種)、本来寒い気候で生きる犬種(ハスキー、サモエド、シェルティーなど)、高齢の動物、肥満の動物は特に熱中症になりやすいので注意が必要です。

よく熱中症にかかった動物を連れてこられる飼い主さんが「去年の夏は大丈夫だったのに」とおっしゃるのですが、人間でも若い人よりも高齢の人のほうが熱中症の発症率は高いのです。
去年大丈夫だったから、今年も大丈夫、という発想は捨てましょう。

散歩時は特に熱中症に注意を

6月から9月にかけては、散歩中に熱中症になることも多くなります。
可能であれば日の出前、日の入り後に散歩したほうが無難ですし、時間も少し短めにしたほうが良いでしょう。
過剰な興奮や、過剰な運動は体温の急上昇につながりますので、ゆっくり歩いての散歩のみとし、走らせたり、ボールを追いかけさせたりという運動は控えたほうが良いと思います。

また、長時間家を開けるときは、エアコンでの温度、湿度がしっかり維持できるよう確認をしておき、自宅に戻られるまで水が無くならないよう、多めの水を用意しておいてあげましょう。

その他雷や花火が嫌いな子などは、さほど暑い時期でなくとも、興奮して熱中症に突入してしまうことがあります。
そのようなときは事前に部屋の温度を涼しめにし、万一それでも体調を崩すようであれば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。

(沖田 将人/獣医師)

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