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激増する通販「お試し」トラブル どのように解決すれば良い?

JIJICO / 2016年10月20日 9時0分

激増する通販「お試し」トラブル どのように解決すれば良い?

激増する通販「お試し」トラブル どのように解決すれば良い?

お試し通販をめぐるトラブルが激増中

インターネット等の通信販売の広告で最近よく目にする「お試し購入」。
この「お試し購入」をめぐってトラブルが激増しているようです。
健康食品などの商品を検討していたら、「お試し期間!今なら送料のみで購入できます!」といった広告を見たことがある方も多いと思います。
しかし、実際に申し込みをしてしばらくすると、お試し購入後にも継続して商品が届くようになって…。と、こういったトラブルに発展しているようです。

お試し通販はなぜトラブルになるのか

「定期購入を条件に1回目の購入に関しては送料のみとすると記載している。」業者側の言い分はこうです。
しかし、消費者の側からすると、「『お試し購入』というくらいだから、試しに買ってみて良かったら継続して注文すればいいという意味じゃないのか。記載しているといっても、読んだ覚えはないし。」という感じでしょうか。
要するに、購入条件の分かりにくさ(消費者目線)、確認不足(業者目線)がトラブルの原因となっています。

国民生活センターの調査によると、こういったお試し購入に関するトラブルは、昨年の統計で5000件を超えたとのことです。
4年前と比べて実に約11倍。まさに急増中です。

トラブルを解決するにはどうすれば良いか?

こういった業者は、消費者側が定期購入になる内容をよく確認せずに申し込みをしてくることを予測して、こういった分かりにくい表記をしているものと個人的には考えております。
ですので、業者に解約を申し入れて商品を返品したところで業者は素直に非を認めて返金をするとは思えません。
しかし、そうとはいえ、そのまま放置すると、必要でもない商品が永遠に届くことになりますので、まずすべきことは、定期購入を取りやめる意思を伝えることです。
解約について「言った、言わない」という問題を避けるため、内容証明郵便で送ることをお勧めいたします。

送られてきた商品の代金を支払うべきかどうかについては、各人のご判断に委ねるよりほかありません。
無事、解約ができたのであればとりあえずそれまでに届く商品については有効活用しようかと考える方もいるでしょうし、絶対に納得がいかず支払いを断固拒否するという方もいると思います。
前者の場合、一応その時点で問題は解消していると思いますが、後者の場合は支払いのない分について、しばらくは請求書が届くということになろうかと思います。
最終的には、訴訟で白黒つけるということになります。
ただ、そこまでいくには訴額等の関係で費用対効果があるのかという点がネックになるかもしれませんね。
請求されている金額にもよるかもしれませんが、同じ業者から同じトラブルに巻き込まれている知り合いが多数いるということであれば、集団で訴訟(支払い義務がないことを求める裁判)を提起するというのも一興かと思います。

こういったトラブルについては、消費者ホットライン(188番)で相談が可能です。
また、各地方公共団体が運営する無料法律相談などで弁護士に相談してみることをお勧めいたします。

(河野 晃/弁護士)

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