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睡眠時間6時間未満の人の割合が過去最高に 

JIJICO / 2016年11月24日 15時0分

睡眠時間6時間未満の人の割合が過去最高に 

睡眠時間6時間未満の人の割合が過去最高に 

睡眠時間6時間未満の人の割合が過去最高に

厚生労働省が公表した15年「国民健康・栄養調査」で1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合が約4割(39.5%)に達したことが分かりました。
これは2003年の調査開始以降最多(2007年は28.4%)ということです。
そしてその半数の人が「日中に眠気」を感じると回答したそうです。

睡眠は「体内時計」と「睡眠欲」によって起こります。
朝、光を浴びることで覚醒ホルモン「セラトニン」が分泌し、その約17時間後に眠気を起こすホルモン「メラトニン」合成され分泌されてヒトは睡眠モードに入っていくのがメカニズムです。
それがヒトという動物に必要な生理サイクルと考えると「一日24時間マイナス活動時間 17時間=7時間が睡眠にあてる時間ということになります。
眠気が起き始めてすぐに眠る人はまずいないでしょうから、6時間程度が通常の生活では必要な平均睡眠時間と考えられますので、6時間を切ったということは1時間適度が活動超過時間となっているのでしょう。

睡眠には量と質の両方が必要

睡眠は「量(必要睡眠時間)」と「質(深い眠り)」の両方が必要です。
「量」は肉体疲労の回復や睡眠欲の満足感に必要で、「質」は記憶の定着や壊れた細胞の修復、免疫力の向上に必要です。
2つ揃って「蘇生できる」ということになります。
朝、目覚めて身体の疲労が回復できていなかったり、寝足りない感があったりすると集中力もやる気も起きなくなります。
特に日中に頻繁に眠気を感じると日常生活全般に支障を来す場合もあります。

睡眠時間が減少してきている結果を見ると、睡眠の「量」が確保しにくい社会情勢になっていることは明白ですので、どこまで気持ちよく深い眠りに落ちて「質」でカバーできるのかは微妙なところです。
今の我々は仕事のタイムスケジュールや段取りは上手でも、自分の生活サイクルのタイムマネージメントは下手クソになってきているのかもしれません。
言い換えれば、やりたいことが増えすぎて、睡眠時間を削っている状態なのかもしれません。

睡眠時間の確保のため毎日やっていることを1時間だけ止めてみる

調査では、睡眠時間確保に必要な事として、男性は20~50代が「就労時間の短縮」、女性は20代が「就寝前に携帯電話、メール、ゲームに熱中しない」、30代が「育児のサポート」、40代が「家事のサポート」、男女とも60代以上は「健康状態の改善」を最も多く挙げたとのことです。
例えば40台女性が上げている「家事」は家電の技術進歩で昔と比べ間違いなく格段に楽になっているはずですが、それでも埋まらないくらい何かに時間が取られているということでしょう。

睡眠の「量」を改善するためにはいわゆる”寝る前にこれをやると快眠に繋がる”というようなことを行っても効果に繋がりません。
睡眠時間の確保は一日の仕事やプライベートの時間のなかで「何をやらないようにするか」を最優先に考え実行すべきです。
やらないことをしっかり決めて自分の生活サイクルをタイムマネージメントすることが最も必要なことです。
仕事でもプライベートでも、毎日やっていることを1時間だけ止める・・・睡眠の量の改善はその辺からがスタートです。

調査結果では、1日の平均睡眠時間は6~7時間の人が34.1%、5時間未満=8.4%、5~6時間=31.1%、7~8時間=18.5%、8~9時間=5.9%、9時間以上=2.1%となったようで、7時間未満とするとと圧倒的多数だったということです。
特に50代女性は52.8%が6時間未満と回答していて、高齢者の女性の睡眠の事情が激変しています。
睡眠の確保には「何か一つ、やりたいことを諦める」ことが年代問わず必要なのかもしれません。

(荒井 信彦/快眠探求家)

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