外食業界で24時間営業の見直し広がる その理由は?
JIJICO / 2017年1月4日 9時0分
外食業界で24時間営業の見直し広がる その理由は?
人手不足から外食業界で24時間営業の見直し広がる
大手ファミリーレストランなどが24時間営業をとりやめて話題になっています。
とりやめの理由は、深夜の客数減少もありますが、従業員が集まらないことも大きいようです。
深夜は、どんな業態でも従業員が採用できないのでしょうか。
私が人事労務管理を担当していた大型ショッピングセンターも、開店当初は24時間営業をしていました。
深夜の時間帯に、新規に従業員の募集をすると、大抵は採用予定人数よりも多くの応募があり、採用に困ることはありませんでした。
深夜時間帯の勤務を希望する人
深夜の時間帯を希望する人は、どんな人なのでしょうか。
意外と多いのが、子どもがまだ小さい人です。
夜は他の家族が家にいるため、子どもを家に置いて外に出かけることが可能です。
他には、昼間は家業を手伝っていたり資格試験の勉強をしたりしていて、空いている時間に働きたい人などがいました。
深夜に働くことの魅力は、何といっても高い時給です。
深夜10時から翌朝5時までは、法律上25%の割増賃金を上乗せして支払いますが、私が人事労務を担当していた店では時給自体も昼間の時間帯よりも高く設定していました。
例えば、昼間の時給が1,000円とすると、夜間は1.200円とし、さらに1.25倍すると1,500円になるので、効率的にお金を稼ぐことができます。
車通勤を認めていたため電車の心配もありません。
仕事内容は、お客の少ない時間帯のため商品補充などの作業が中心で、接客応対は少なくて済むなどの理由から人気があったのだと思います。
労働条件・労働環境次第で深夜時間帯の従業員確保は可能
しかし、開店から数年後、ほとんどお客の入らない時間帯は店を閉めようということで、営業時間を短縮することになりました。
このとき、深夜の時間帯に勤務していた人たちに勤務時間変更のお願いをしましたが、大半の人が難色を示し、中には「深夜に働きたいから」と退職していく人もいました。
ファミリーレストランなどの飲食店と違い、大きな店では深夜の時間帯にも従業員がたくさんいます。
少数の従業員に責任と負担を課すことなく、昼間の時間帯と同じようにチームで仕事をすることができます。
大きな店なら、急に休みが必要になっても代わりの人員を手配することができますが、従業員数人のお店ではそう簡単に休むことはできません。
また、大きいお店では、24時間警備員が駐在し巡回もしていますが、警備員が配置できないような小さなお店では防犯上の不安もあります。
駅近くの立地で、従業員のための駐車場が確保できないとなると、通勤も難しくなります。
働く人が少ない時間だからこそ、労働条件・労働環境を整えれば、人は集まると思います。
(小倉 越子/社会保険労務士)
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