プレミアムフライデーいよいよスタート!普及に向けての問題点は?
JIJICO / 2017年1月10日 14時0分
プレミアムフライデーいよいよスタート!普及に向けての問題点は?
プレミアムフライデー解禁!?
政府や経済界肝入りの「プレミアムフライデー」が今年の2月24日から実施されるそうです。
最近“プレミアム”と名の付くものが世の中に溢れかえっているような気がしますが、この「プレミアムフライデー」とは、簡単に言えば、月末の金曜日に午後3時で仕事を切り上げて帰ろうというものです。
さて、これを聞いて「それ、すごく良いね!」と思われるか、「おいおい、出来るわけがないだろう」と思われるか、捉え方は極端に二つに分かれるのではないでしょうか。
そもそも何故プレミアムフライデーなのか
政府や経済界がプレミアムフライデーを推進する主な目的は、仕事を早く終わらせてプライベートな時間を確保し、旅行や買い物などの消費を喚起したいということのようです。
また別の見方をすれば、長時間労働の解消に少しでも役立てたいといった思惑もあるように思います。
確かに、金曜日の午後の自由時間が増えれば、家族との団らんや趣味に費やせる時間も増え、会社で仕事に拘束されているよりは必然的に消費は増えるでしょう。
総労働時間も少なくなるかもしれません。
帰れる?帰れない?
着眼点としては面白いこのプレミアムフライデーですが、まず月末の金曜日に3時に仕事を終えられる人が、一体どのくらいの割合いるかについて現実的に考えなければなりません。
少し前の統計になりますが、政府の平成18年生活基本調査によれば、20代から40代有業者の平日の平均帰宅時間は7時を超えています。
一般的に、月末というのは締めや支払が集中しており、特段他に何もなくても繁忙期にあたる企業が多いです。
特に土・日の前日である金曜日などは仕事が集中しがちです。
月末に取引先が金曜日の3時までしか連絡が取れないなどということになれば、期限が自然前倒しになり、どこかでしわ寄せが来ることでしょう。
月末の金曜日のために他の日の残業が増えるといったことは本末転倒と言えます。
全国のどの銀行も3時で窓口が閉まるといったように、月末の金曜日は3時で終業ということが社会常識として定着しなければ、なかなかプレミアムフライデーの恩恵を受けられる人が増えないのではないでしょうか。
当面は、一部の公務員や大企業の従業員などに対象が限られるのではないかと考えます。
また、消費を喚起したいというプレミアムフライデーの目的から見てみます。
消費するためにはそのサービスを提供する人がいなければなりません。
インターネットでの買い物が普及したとはいえ、やはりサービスの根幹はマンパワーです。
プレミアムフライデーにより早く仕事を終えた人の消費を支える側の人は、結局のところ月末の金曜日が忙しくなるだけという結果になるのは目に見えています。
結局のところ、経済効果のみを考えれば有意義かもしれないプレミアムフライデーですが、働く人の立場で考えれば、プレミアムフライデーで帰れる人と帰れない人が二極化するだけというのがオチではないでしょうか。
(大竹 光明/社会保険労務士)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
社会人野球・四国銀行 野球と社業の両立がモットー 早朝5時30分からの自主練習で練習時間を捻出
スポニチアネックス / 2025年1月30日 17時30分
-
だから「忙しい」が口癖の人は仕事がデキない…一流が休憩時間にやっている「1分間で集中力を取り戻す方法」
プレジデントオンライン / 2025年1月30日 9時15分
-
最後の金曜日に毎月行列…岐阜市の金神社で人気の『金の御朱印』始めたきっかけは“プレミアムフライデー”
東海テレビ / 2025年1月24日 16時4分
-
「円高で苦しく、円安でラクになる」が常識だったが…ここまで変わった「戦後から現在まで」日本経済の実情【経済評論家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月11日 9時15分
-
原発も再エネも「エネルギーは“つまみ食い”がいい」次期エネルギー基本計画に石川和男が持論
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2025年1月11日 9時0分
ランキング
-
1日本海側で大雪、交通機関に乱れ 富山では車の立ち往生発生
毎日新聞 / 2025年2月5日 18時17分
-
2ダイタク・吉本大さんと9番街レトロ・なかむら★しゅんさんがオンラインカジノで賭博の疑い 警視庁が事情聴取
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月5日 20時44分
-
3長崎原爆の無縁死没者名簿に1字違いの親族の名前「まさか」…遺族の問い合わせで身元判明
読売新聞 / 2025年2月5日 15時32分
-
4【速報】”画期的な判決”が確定 交通事故死した聴覚障害の女の子に「健常者と同額」の逸失利益を認めた大阪高裁 双方上告せず
MBSニュース / 2025年2月5日 14時10分
-
5八潮道路陥没の復旧工事、埼玉県補正予算案に40億円…再発防止へ下水道局定員を10人増
読売新聞 / 2025年2月5日 12時12分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください