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虫歯じゃないのに歯がしみる…知覚過敏の原因と対策

JIJICO / 2017年1月19日 12時0分

虫歯じゃないのに歯がしみる…知覚過敏の原因と対策

虫歯じゃないのに歯がしみる…知覚過敏の原因と対策

虫歯ではないのに歯がしみる知覚過敏

寒さも一段と深まり水道水もずいぶんと冷たい季節になりましたね。
虫歯で穴が空いている場合はもちろん冷水はしみますが、知覚過敏(ちかくかびん)と言って、虫歯が無くても歯がしみることもあるんです。
知覚過敏という言葉は歯磨き粉のCMなどで耳にしたことがあるかもしれません。
正式には象牙質知覚過敏症(ぞうげしつちかくかびんしょう)」と言いますが、どなたでも起こりうるこの困った症状の原因と治療法についてご説明したいと思います。

知覚過敏の原因

知覚過敏とは歯髄(しずい=いわゆる歯の神経)に炎症はないが、歯に刺激が伝わりやすい状態になって、冷たい風や飲み物、歯磨きの刺激などで一時的な痛みを生じる症状を言います。

原因としては、
① 歯根の露出
歯周病などにより歯茎が下がった場合、歯ブラシを強い力で擦ったり磨き過ぎにより歯や歯茎が削れてしまった場合など歯根が露出していると知覚過敏が起こります。

②歯軋り(歯ぎしり)やくいしばり
歯の表面のエナメル質部分が摩耗して内部の象牙質が露出するとダイレクトに温度が歯に伝わり知覚過敏になります。
また、歯ぎしりやくいしばりにより歯にストレスが加わると、歯自体の刺激への感受性が高まり、同時多発的に複数の歯がしみるようになる場合があります。
臨床的には授乳中の方など、明らかに女性に多い傾向です。
また、歯ぎしりによって犬歯や小臼歯の歯周組織を傷めてしまうために、前述のような歯肉の低下をきたす場合もあります。

③歯の亀裂やひび割れ
噛み合わせや強い歯軋りにより、目に見えないひび割れや亀裂を生じて、内部に刺激を伝えやすい状態になって知覚過敏を起こすことがあります。

知覚過敏の治療法

① 専用薬剤の塗布やしみ止め成分入り歯磨き粉
簡単なのは歯科医院で専用薬剤を塗布することです。
軽度の知覚過敏であれば、数回繰り返し薬を塗布することで歯がしみにくくなります。
ざっくり申し上げると歯に開いている非常に細かな穴を塞ぐことで歯に刺激が伝わりにくくする効果があります。
市販のシュミテクトのような歯磨き粉にも同様の成分が含まれていますので、一定期間使用することで効果が期待できます。

② 断熱材として歯科用レジン(プラスチック)を詰める
薬剤の塗布で効果が無い場合やしみが強い場合には別の方法を考えなくてはなりません。
歯の根元が露出している場合、くさび状に削れている、すり減ったような部分には、白い樹脂の詰め物を詰めることでしみが改善する場合があります。

③歯の神経を抜く
症状が非常に強い場合や、明らかに亀裂が入っているなどのケースでは穏やかな方法では改善しないため、最終手段として麻酔をして神経を取り除く処置(抜髄)を行います。
痛みを歯が感じなくなるため、処置すれば速やかに症状が改善します。

その他の方法としては、明らかに歯ぎしり・くいしばりが原因と考えられる場合は、就寝時に装着するマウスピース(ナイトガード)を用いる方法や、噛み合わせの調整を行うとか、レーザーを当てるなど方法がありますが、効能・効果を客観的に検証した文献などは見当たらず効果はよく分かりません。
知覚過敏が起こった場合、まずは歯科医院を受診して虫歯が無いかをチェックしてもらってください。
虫歯でなければ、歯磨き粉などを利用しながらしばらく様子をみるなどして、症状の程度や様子を見ながら、歯科医師と相談して治療法を決めていくのがよろしいでしょう。

(飯田 裕/医学博士・歯科医)

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