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墓地の種類から考えるお墓選び

JIJICO / 2017年3月12日 9時0分

墓地の種類から考えるお墓選び

墓地の種類から考えるお墓選び

自分たち家族にあった墓選びとは?

そろそろお墓を買わなければ、と思い立ったものの、墓地もいろいろあって、どんな墓地が良いかが分からずに悩まれている方もいらっしゃると思います。
そのような方はまず、墓地にはどんな種類があり、自分たち家族にとってはどのような墓地が適しているのかを知っていただくところから始めると良いと思います。
今回は、墓地の種類について解説するとともに、お墓選びの基準について書いていきたいと思います。

経営者と檀家制度によって変わる墓地の種類

一般の方が意識することはあまりないのかもしれませんが、墓地は大別して主に3種類に分けられます。
墓地の種類をわける基準は、「誰が経営しているか」と「檀家になる必要があるか」の2点です。
以下にそれぞれの墓地の特徴をまとめていきます。

地方自治体が経営する「公営墓地」

国の方針では、墓地を用意するのは第一に行政(地方自治体)の仕事であるとされ、都道府県や市区町村が経営する霊園があります。
これら地方自治体が経営する霊園を公営墓地と呼びます。
有名な所では、東京都立霊園の「青山霊園」や「多磨霊園」などがあります。
公営墓地の魅力は、何と言っても経営主体の確かさです。
地方自治体による経営なので、霊園の経営が破綻する心配がありません。
一方、公営墓地はその安心感ゆえに人気が高いため、空き区画がほとんど無い所が多いため、供給が不安定です。
各自治体も墓地を拡張する用地の確保や予算の確保が難しいため、現状では、無縁になり返還された墓地を抽選で受け付けている墓地が多いようです。

最も数が多い「民営墓地」

地方自治体による墓地の供給が不安定なことから、財団法人や宗教法人などの公益法人が経営する「民営墓地」が作られています。
民営墓地の多くは宗旨宗派を問わない上、寄付などを求められることもなく、自由度が高いことが特徴です。
日本の墓地としては、公園墓地とも呼ばれる民営墓地が、最も多い墓地の形態となります。
民営墓地は立地条件によって使用料の幅があり、都市部では開発費用がかさんでしまうため、必然的に使用料が高くなります。
また、利用が自由である分、経営主体との関わりも薄いため、いざという時の相談がしづらいという面もあります。

檀家に入ることで買える「寺院墓地」

民営霊園と同じように宗教法人(寺院など)が経営している墓地の中でも、お寺の境内にある墓地は「寺院墓地」と呼ばれます。
寺院墓地を購入するためには、その墓地があるお寺の檀家に入ることが条件となり、当然ながら、埋葬や法事の際には、そのお寺の宗派で法要を営んでいただくことになります。
寺院墓地にお墓を持つことは、仏事や法要などを全て同じお寺にお任せできますので、いざという時の安心感を得る事にもつながります。
一方、檀家になる事でお寺とのお付き合いもして行く事になりますから、どんなお寺かをあらかじめ確認しておくことも必要でしょう。

何を重視するかはご家族で相談を

公営墓地、民営墓地、寺院墓地と、それぞれに特徴があり、何を重視するかで選択も変わってきます。
経営主体、立地や建墓の自由度、法事や仏事など、ご家族にとって、優先すべき事をよくご相談の上で、お墓選びを進めていただければと思います。

(二上 昌弘/お墓ディレクター)

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