年末年始はなぜ『紅白』?
JIJICO / 2017年12月31日 10時30分
年末年始はなぜ『紅白』?
「紅白」の組み合わせにはどういう意味がある?
カラーのチカラであなたを笑顔にする、福島のサイ・カラーセラピスト菅野かおりです。さて、早いもので今年も年の瀬です。「年末年始」というと何色を思い浮かべますか。多くの方は『紅白』を思い浮かべるのではないでしょうか。
日本では古くから祝い事に紅白2色の組み合わせが使われます。紅白幕、紅白餅、紅白饅頭など縁起物には欠かせません。お正月のお節料理にも紅白なます、紅白のかまぼこが入っています。もらって嬉しい年賀状のはがきも赤と白です。赤は祝祭気分を盛り上げる華やかな色です。また、神社の鳥居、祝いの時の赤飯など、魔よけや厄除けとしても使われています。白も古お代から祭祀には欠かせない特別な色であり、白酒、白木、白馬、白鳥、白蛇など神聖性のシンボルでもあります。
インターネットサイト「ウィキぺディア」によると、『紅白』はハレを意味し、赤が赤ちゃんというように出生を、白が死装束の色のようにしと別れを意味するところから人の一生を表すという説、また、花嫁衣裳の色であるという説など、さまざまな説があるようです。
日本人にとって年末の「紅白」といえば「紅白歌合戦」
そして、「年末年始」が紅白というイメージになったのは、何よりも大晦日の「NHK 紅白歌合戦」の影響が大きいのではないでしょうか。「紅白離れ」ともいわれていますが、民放のニュースでも大きく取り上げられていますから、まだまだ楽しみにされている方が多いのだと思います。私も毎年楽しみにしている一人です。
NHKオンラインによると、その第1回は昭和26年1月3日のお正月のラジオ番組としてのスタートでした。出場組数は7組で、初優勝は白組でした。昨年放送された、黒柳徹子さんのエッセイが原作のドラマ「トットてれび」では、この初期のバタバタした生放送の様子が描かれていて大変興味深く観ることができました。
紅白の起源は源平合戦?
『紅白』が、「対抗する2組」の組み分けに使われる起源は源平合戦と言われています。京で貴族的な生活をする派手好みの平家は華やかな赤を軍旗とし、関東の土着的な武士だった源氏は簡素な白を軍旗としたのです。そこから、今でも運動会の組み分けのように当たり前のように使われていることはとてもすごいことのような気がします。
海外ではカウントダウンパーティーのように盛大に花火をあげて華やかに賑やかにお祝いをしますが、日本は、厳粛ななか鳴り響く除夜の鐘や、行く年を感謝し、来る年の幸を願う初詣のような厳かなイメージがまだまだ強いかもしれません。そんなイメージに合うのが『紅白』なのでしょう。どうか皆様、良いお年をお迎えください。
参考文献
色彩心理のすべてがわかる本 山脇恵子著 ナツメ社
色彩力 武川カオリ著 ピェ・ブックス
(菅野 かおり/セラピスト)
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