ドローン空撮 どんな手続きが必要?日程はどれくらい見ておけばいい?
JIJICO / 2018年2月24日 7時30分
ドローン空撮 どんな手続きが必要?日程はどれくらい見ておけばいい?
ドローンを買って屋外で飛ばす場合、「場所」と「方法」により国で定められたルールに従って手続きが必要ってご存知ですか?今回は、国土交通省のホームページに掲載されている「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」 に基づき、ドローンの飛行ルールを解説します。
ドローンを屋外で飛ばす際の基本ルールとは?
まずドローンを飛行させるのに「許可が必要な場所」ですが、例えば空港や警察・消防のヘリポートが近くにある場合、「空港等の周辺の空域」とし、航空法で設定されている高度や距離などがありますので飛ばしたい経路を確認し、該当する場合は事前に管轄の空港事務所へ申請許可を得る必要があります。
また飛行機やヘリコプターなどの有人航空機は航空法により最低高度が150mと定められています。ドローンを150m以上の高高度で飛ばしたい場合は、有人航空機の航行の安全確保のため「地表又は水面から150m以上の高さの空域」とし、こちらも管轄している空港事務所へ別途飛行申請をして許可を得る必要があります。
そして5年毎に実施される国勢調査の結果から定められている「人口集中地区(DID)」の上空を飛行させたい場合にも、「人又は家屋の密集している地域の上空」として、国土交通省地方航空局の許可が必要となりますので事前に確認してください。
その他、国の重要施設等周辺や地方自治体の条例により定められた飛行禁止区域、道路や私有地上空等も含め様々な法律により守られていますのでこれらの上空でドローンを飛行させたい場合にも事前に問い合せ等をして確認し許可を得るようにしましょう。
「飛行させる方法」に関してもルールがある
次はこれまで解説した「飛行させる場所」に関わらず、「飛行させる方法」として、以下のルールが国で定められています。
・日出から日没までの「日中」に飛行させること
・直接肉眼でドローンを確認できる「目視」範囲内で、その周囲を常に監視して飛行させること
・第三者の「人」又は第三者の建物や車両などの「物件」との間に30m以上の距離を保って飛行させること
・イベントや祭りなど多数の人が集まる「催し物の上空」で飛行させないこと
・爆発物等の危険物を吊り下げるなどの「輸送」をしないこと
・ドローンから物を「投下」しないこと
といったルールを守る必要があり、日没後の「夜間飛行」でドローンを飛ばし夜景を撮影したい場合、または建物等の裏側に操縦者が回り込めなくて肉眼での目視ができない「目視外飛行」等、定められたルールから外れてしまいそうな飛行方法でドローン空撮を行いたい場合には申請書にその理由などを記載し、国土交通省地方航空局長の「承認」を必ず得る必要がありますので覚えておきましょう。
申請手続きは国土交通省ホームページでダウンロード可能
最後にこれまで解説した「場所」や「方法」で飛行させたい場合の許可・申請の手続きについては国土交通省のホームページより「無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書」をダウンロードできますので必要事項を記入のうえ郵送や持参または電子申請システムでの提出となります。
申請先については以下の飛行を行おうとする場所を管轄する空港事務所または国土交通省(東京航空局/大阪航空局)になります。
飛行を行おうとする場所が、北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・山梨県・長野県・静岡県の場合は「東京航空局」となり、飛行を行おうとする場所が、富山県・石川県・福井県・岐阜県・愛知県・三重県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県の場合は「大阪航空局」となります。
なお申請から許可承認までの期間については、国土交通省が「許可・承認の申請書については、飛行開始予定日の少なくとも10日前(土日祝日等を除く。)までに、」としていますが実際は不備などの訂正期間もありますので余裕をもって飛行予定日の3週間〜1ヶ月前を目途に手続きを始めるのがおすすめです。
(橋本 貴司/ドローン操縦者)
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