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妊娠の時期はビジネスマナー?入社してすぐの妊娠と職場の対応

JIJICO / 2018年6月11日 7時30分

妊娠の時期はビジネスマナー?入社してすぐの妊娠と職場の対応

妊娠の時期はビジネスマナー?入社してすぐの妊娠と職場の対応


保育士である妻が妊娠し、保育園に謝罪に行ったという男性の記事が、テレビやインターネットで話題になりました。一部の保育園では、妊娠する順番が暗黙の了解で決められているそうです。保育士に限らず働く女性にとって、妊娠の時期は避けて通れないデリケートな問題です。今回は、妊娠に関するビジネスマナーについて解説します。

妊娠はわかったらすぐに職場に伝える

保育士や先生はクラスを担当するという点で、代替要員を確保しづらい職種です。その為どうしても突然の妊娠による影響は大きいでしょう。例えば新学期がスタートして1か月で、学期中に先生が変わると知らされる生徒や保護者の不安はどうでしょう。

一般の企業であっても、即戦力として採用した人材に、入社してすぐ妊娠していると言われたらどうでしょう。再度、人材募集をかけたり、同じ部署の人がその人の仕事をリカバリする必要もあるでしょう。

妊娠が自分にとって予想外であるならば、周囲の人にとっては当然それ以上であることを、しっかりと認識しなくてはいけません。その上で妊娠が分かった時点ですぐに、その事実を伝えることが大事です。業務上の対応が必要になるからです。伝える時期に関しては、安定期に入るまで待つ方がいいという考え方もあるかもしれません。しかし、職場の関係にもよるという前提の上で、私は妊娠が分かり次第伝えるのをお勧めします。妊娠初期は特に、女性にとって不安定な時期であり、周囲の理解と協力が望ましいからです。

職場は祝福→現状把握→今後のスケジュール確認の順で

とは言え、人間は妊娠を完璧にコントロールすることはできません。それに新しい命の誕生は、何を差し引いても素晴らしいことです。

報告を受けた職場の上司や同僚がまずすべきなのは、「おめでとう」という祝福です。そして次に、現在担当している仕事とその進捗状況を把握し、育休を取得するのかどうか、その場合の仕事の割り振りとサポート方法など具体的な計画を、本人と相談しながら進めましょう。この段階で本人が参加することはとても重要なことです。仕事へのモチベーションを維持できるからです。

職場に女性がいて、その活躍が当たり前になってきた時代、出産や育児によるテンポラリーな対応は当然あり得ること。企業は想定内のこととして、その対応を備えておく必要があるでしょう。

女性は「女性を大事にする企業」を選んで働くことも大事

さて、女性が出産も育児もあきらめずに仕事を続けるには、女性が働きやすいという視点で職場を選ぶことも大事です。内閣に「働き方改革実現推進室」が設置された2016年9月以降、これまでにも増して、女性が働きやすい職場作りを推進する企業が増えています。

例えばトヨタ自動車では、早い段階で在宅勤務制や事業内託児所を導入しています。資生堂では、時短勤務を採用することで育児中でも活躍できる環境になったと言われます。このような取り組みをする企業がある一方、旧態依然とした企業があるのも事実です。

女性にとっての制度が整っており、かつ利用している人が多い企業を選ぶことも自分のキャリアを守るために必要なことです。ひとつの目安として「えるぼし認定」企業も、参考にしてはどうでしょう。これは厚生労働省による、女性活躍推進法に基づく要件を満たした企業に与えられる認定です。全国の認定企業は厚生労働省のウェブサイトで確認できます。

参考:厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html)

「お願いします」「わかりました」の関係が本人と職場のビジネスマナー

ビジネスマナーは思いやりです。お互いに思いやりを持って行動することで、ビジネスを円滑に進めるためにあります。妊娠に関しても、思いやりの視点で考えるならば、頭を下げる必要はあるでしょう。

ただそれは、妊娠したことを「申し訳ありません」と詫びるのではなく、皆さんに協力を「お願いします」と頭を下げる。そして職場は「OK」と当たり前に受け入れる。これがビジネスマナーの正解なのではないかと思うのです。

(城戸 景子/イメージコンサルタント・マナー講師)

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