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夏でも日本酒!暑い時期に楽しむ新しい飲み方・トレンドを解説

JIJICO / 2018年7月20日 7時30分

夏でも日本酒!暑い時期に楽しむ新しい飲み方・トレンドを解説

夏でも日本酒!暑い時期に楽しむ新しい飲み方・トレンドを解説

暑い夏、日本酒の売上は落ち込むが新しい飲み方も増えている

いよいよ全国的に暑い夏の季節となってきました。

皆さんも暑気払いで飲む機会が増えているのではないでしょうか。こうなると、がぜん消費が落ち込むお酒は残念ながら「日本酒」です。圧倒的にビールの消費と缶酎ハイなどのリキュールが勢力を拡大します。それでも日本酒業界も近年は「夏」の名前を入れた夏酒を数多くリリースしています。どれも青色のボトルを中心とした清涼感満載の日本酒です。

若者のアルコール離れが加速している昨今、特に日本酒はやられっぱなしです。それゆえ飲み方の提案も含めて新しい日本酒需要の掘り起こしに業界も取り組んでおります。それが、スタイリッシュな日本酒の飲み方です。オヤジ臭いイメージのお酒からなにやらかっこが良いぞと思われる日本酒の飲み方。ワイングラスで飲んでみたりカクテル感覚で飲んでみたりと多様性が増してきています。

それでは日本酒を冷(ひや)若しくは燗(かん)で飲む以外にどんな飲み方があるのでしょうか。特に日本酒の消費が落ち込む夏に照準を合わせてお話ししたいと思います。

冷・燗以外での日本酒の楽しみ方3パターン

1.カクテル感覚で飲む!

以前から、世界中のカクテルバーで飲まれている有名な日本酒カクテルは「サムライロック」です。

これは日本酒をベースにライムを加えてロックスタイルで飲む超シンプルなカクテルです。飲んでみると爽やかな柑橘系の味わいに甘みを感じさせる日本酒とのコントラストが調和しており世界で支持される理由がわかる、納得のレシピです。

他のレシピでお勧めなのが「サケティーニ」と言われるこれまた有名なカクテル。世界のカクテルの定番「マティーニ」の日本酒版です。日本酒にドライジンを五分五分で割り、粒オリーブを入れて飲むカクテルです。なんだかドライ感もしっかりして大人の味わいがします。

それから、意外とお勧めなのはお好きな量のトマトジュースと日本酒で割る飲み方です。ビールとトマトジュースで割る定番カクテルの日本酒ヴァージョン「レッドサン」です。

他には、炭酸やジントニック、ジンジャエールのソーダ系と割るのも手軽です。柑橘系の果物スライスを添えるだけでおしゃれな飲み物に変化します。ソーダ系はドライ感やすっきり感がますのでほんとに夏向けの飲み方と言えます。

使う日本酒はフルーティーな吟醸系と芳醇系の純米酒のどちらでもそれぞれの個性が生かせます。

2.ロック&水割りで飲む!

夏はロックでぐいぐいと日本酒をと言う方々も最近は増えてきました。また水割りもそうです。もともと日本酒は20度近いアルコール度数を水で割り度数を低くしています。

水割りと言う飲み方はむしろ違和感のない優しい口当たりでしかも体にも優しい飲み方と言えます。度数が下がることで酔いも緩やかです。

日本酒をロックで飲む?と不思議に思われる方がいると思いますが飲み方としてはかなり昔からあります。洋酒を飲む際に出される「チェイサー」いわいる「お水」ですが日本酒飲む際に出されるお水は「和らぎ水」と呼ばれています。ロックで飲む時にお水で多少割られていると思えば不思議でも何でもありません。むしろ清涼感満載で飲むことが出来ます。

使う日本酒の種類はアルコール度数の高めの原酒やずっしりとした味わいの「生酛(きもと)」「山廃酒(やまはいしゅ)」などがお勧めです。水で薄まった感があまりしない力強い酒質だからです。

3.凍らせて飲む!

いわゆる「ミゾレ酒」と言われるものでアルコール度数により凍る温度は様々です。日本酒で度数が15度位でしたらマイナス7度ほどで凍らせることが出来ます。度数が高くなればなるほど凍る温度は低くなります。

ちなみにアルコール度数20%くらいですとマイナス11度で40%位のウイスキーならマイナス30度以上必要です。シャーベットみたいな感覚で日本酒を楽しんでください。アイスの様でアイスではないので、食べるとちゃんと酔うことだけはお忘れなきように!

夏の飲酒、脱水しないよう十分な水分補給を

色々と夏の日本酒の飲み方がありますが飲む際に注意して貰いたいことがあります。お酒を飲むと必ず脱水が加速します。ただでさえ夏場は常に脱水気味の季節です。十分なお水と共にアルコールを飲んでください。ビールは水分ではなく利尿作用が強いアルコールですので大量にビールを飲んでも脱水は進みます。

そして意外と知られていないのが、アルコールの体内で吸収され始める温度です。体温に近い状態に摂取したアルコールが体内で温度が上昇してからアルコール吸収が始まります。つまり冷たいアルコールはタイムラグが飲み始めから吸収されるときまであることを知っておいてください。酔わないからといってがぶがぶ飲むと、一気にくらくらと酔いが回って来ます。

充分な水分補給を心掛け、ゆっくりと焦らずに味わって飲みを楽しんでください。二日酔いにもならず元気いっぱいの酒ライフで今年も「夏バテ」を吹き飛ばしてください!

(鎌田 孝/利酒師)

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