何を書けば良いの?「学校に登校できない」級友への手紙と想像力

JIJICO / 2018年8月23日 7時30分

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何を書けば良いの?「学校に登校できない」級友への手紙と想像力


不登校の級友へ手紙を書く取り組み、当事者の葛藤

「学校に登校できない級友に手紙を書く」という取り組みが「登校できない本人」にどういう気持ちで受け止められているのか、と言う話題がメディアで取り上げられています。

手紙の内容が登校できない本人の気持ちにフィットしているかが問題

「手紙」にはメッセージを直接伝えられるというメリットもありますが、やはり問題はそこに何が書かれているか、と言うことでしょう。自発的に書いた手紙ではなく先生の指示で一斉に手紙を書かされているのだとすれば、どうしても「学校に来てほしい」という先生の意図を汲んだ文面になりがちです。たとえその思いが純粋なものであっても、それが登校できない本人の気持ちにフィットしたものかどうか、そこが問題となります。

登校できない心情を推し量る想像力が重要

心理的、身体的、社会的なさまざまな背景をもつ不登校児の気持ちに寄り添うためには、彼ら一人ひとりの心情を推し量る想像力が必要です。そこを抜きにして「学校へ来てほしい」「待っているよ」だけではあまりにも表面・形式的な文面でしょう。「手紙に何を書くか」と言うこと以前に、登校できていない本人の気持ちを「少しでもわかりたい」という思いをこめて彼らの心情を推し量る「想像力」を養うことが必要なのです。

親や先生も子どもの心情を想像することが「共感性」にも通じる

この「想像力」の問題は子どもたちだけの問題ではありません。例えば「学校に行きたくない」と子どもが言い出した時に親や先生はどのような理由や背景を想像できるでしょうか。『勉強がわからない』『友達にいじめられた』『先生とうまくいかない』など以外にも『親を困らせたい』『人が怖い』『人からどう思われているかが心配』『校則に縛られるのがいや』『気力がわかない』『朝起きられない』『兄弟と比べられるのが辛い』などざっと考えただけでも10以上の可能性が想像できます。

現実はこれらの理由が組み合わさる上に、さらにそれに対してどういう声かけをすれば良いか考える必要があり、この想像力の問題は「共感性」にも通じる大変重要な問題なのです。

共感性のワーク「ロール・レタリング(役割交換書簡法)」とは

また、手紙は交互に返信し合うコミュニケ―ションでもあります。そういう手紙の特性を生かした共感性のワークとして「ロール・レタリング(役割交換書簡法)」という方法があります。これは例えば不登校の級友にまず自分から手紙を書きます。そしてその次にその手紙への返事を「相手になったつもりで」書いていくのです。

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