子どものスマホ・ネット依存・SNS被害…安全な利用のために親は何ができる?
JIJICO / 2018年9月28日 7時30分
子どものスマホ・ネット依存・SNS被害…安全な利用のために親は何ができる?
爆発的な子どもへのスマホの普及・増えるLINEの利用者
スマートフォン(スマホ)の普及が急速に広がっています。それに伴い、小学生のうちからスマホを持つ子どもも増えており、その理由の一つとして、LINEが事実上の連絡ツールとなっていることが挙げられます。従来からの携帯電話(いわゆるガラケー)でLINEをするのは事実上困難なため、LINEを使いたいという動機がスマホを持ちたいということにつながるのです。
私は約10年前から子どもたちや保護者、先生方を対象にケータイ、スマホを含めた正しいITの使い方を教えるための講演・教育活動を行っていますが、最近の傾向として「中学生になったらスマホを買ってもらう」ということが増えているようです。中学生になると、部活などを含め交友関係が広がります。そして友だち同士の連絡や部活の連絡でさえもLINEで取り合うことが普通になってきており、スマホがないとLINEグループに入れず、連絡さえも取れないため、必要になってくるのです。
中には親の方針でスマホを持たせないという子どももいますが、そうすると、部活の連絡など必要最低限の連絡のみ親のスマホに届くことになるので、なかなか友だち同士の輪に入りにくいという傾向があるようです。昔、スマホがなかった時代に普通に学生生活を送っていた我々からすると、「スマホがないとコミュニケーションが取れない」というのは少々違和感がありますが、現状はこのようになっています。
スマホ・ネットは便利さだけでなく怖さも含めて知識が必要になる
ですが、スマホはもはやただの電話ではありません。世界とつながった高性能な小型コンピュータであり、さまざまな人とつながってしまいます。実際に使っている子どもたちは、学校や友達の間など、自分たちの周りの世界しか見えていないことがほとんどですが、インターネットにつながったスマホは、一瞬で情報を世界中にまで広げてしまうことがあります。その相違がいわゆる「炎上」を発生させてしまう原因です。
また、SNSに端を発するトラブル・犯罪に巻き込まれてしまう場合もあります。これらを含め、スマホを持つためには、使う側がその便利さのみならず、怖さも含めてもっと知識を持つ必要があります。
全国で93万人もの中高生がスマホ依存傾向に
スマホはいつも身近なところにあり、何でもできる上に、いろいろな人とつながるので利用時間が長くなりがちです。そのため、無意識に依存しやすい傾向があり、最近は大人でも四六時中スマホが気になって触っていないと不安になるようなスマホ依存症の人を見かけることが多くなりました。
そしてそれは子どもも例外ではなく、依存傾向が強い中高生は既に93万人にわたるとの厚生労働省の調査もあります。特に学校や家庭など、私生活で居場所がなかったり、問題を抱えている子どもたちが依存していく傾向が多く見られるうえ、子どもたちは人生経験が浅く、耐性がないので、依存傾向になると大人より深刻な状況になることが危惧されます。
親は使用時間・状況を把握して子どもと一緒に依存を防ぐ努力やルール作りを
特に子どもたちの依存の入口となりがちなのが、ゲームとSNSです。最近のスマホゲームは最初は無料で遊べるのですが、その後進んで行くにつれてお金がかかってくるようなものや、徐々にはまり込む要素が含まれているものが多く、一度始めるとなかなか抜けられないようになっています。
また、SNSも友だちとつながっているため、自分が寝たり勉強したりと自分のことをするためにやりとりをやめようと思ってもなかなか話が終わらず、やめ時が難しいなどの問題もあります。どちらも依存を防ぐためには、長時間使わないという本人の自覚が重要ですが、その大きな誘惑の前で自制するには相当の覚悟が必要になります。
スマホ・インターネットの普及やサービス拡大等により、今後もこのような依存傾向は増え続けていくと予想されます。大人と違い、子どもはある程度自由な時間があるので、そのまま誘惑に流されていくとスマホに時間を奪われ、依存傾向が強くなってくるのは明らかです。
ここで親がきちんとその使用時間や状況を管理し、子どもと一緒に依存を防ぐ努力をしなければなりません。親からの一方的なルールの押しつけやスマホの取り上げなどは余計に反発を招くだけで意味をなしませんので、親もネットやスマホで今起きている問題や状況について、興味を持って正しい知識をつけた上で指導していくことがとても重要です。
(目代 純平/ITコンサルティング、ITコンシェルジュ)
この記事に関連するニュース
-
LINEの「知り合いかも」とは? 相手は友だち追加している?
マイナビニュース / 2024年5月7日 16時24分
-
小中高生の視力低下続く 裸眼視力「1.0未満」過去最多
J-CASTトレンド / 2024年5月2日 12時0分
-
スマホの対象年齢は?投票参加者約3割が「いくら早くても問題ない」
@Press / 2024年4月26日 12時40分
-
スマホの対象年齢は?投票参加者約3割が「いくら早くても問題ない」
PR TIMES / 2024年4月26日 7時0分
-
LINEのQRコードを読み取れないときの原因と対処法
マイナビニュース / 2024年4月25日 18時16分
ランキング
-
1コロナ後遺症は500万人以上? 治療薬、処方断る患者相次ぐ
産経ニュース / 2024年5月8日 19時38分
-
2世界の再エネ発電、初の30%超 太陽光が後押し、英調査
共同通信 / 2024年5月8日 20時56分
-
3謝罪まで1週間…後手に回った環境省 消音に省内からも疑問の声
毎日新聞 / 2024年5月8日 18時22分
-
4ジョッキに放尿、網の上で靴を焼く... 歌舞伎町で相次ぐホストの「迷惑行為」、叙々苑でも被害
J-CASTニュース / 2024年5月8日 20時10分
-
5「長期避難世帯」に珠洲の37世帯、石川県が能登半島地震で初めて認定…最大300万円を支給
読売新聞 / 2024年5月8日 23時16分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください