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幸せで充実した人生をもたらす瞑想の効能とその実践法について

JIJICO / 2023年2月14日 7時30分

幸せで充実した人生をもたらす瞑想の効能とその実践法について

幸せで充実した人生をもたらす瞑想の効能とその実践法について

「瞑想」というと、足を組んで座る姿を思い浮かべますが、その方法や目的は様々です。 無になる、悟る、解脱するなど、主に仏教やヨガにおいて、修行者が行うイメージですが、現代のアスリートやアーティスト、成功者に瞑想をしている人が多いのも興味深いものです。

足を組んで座るだけなら、簡単に出来そうなものですが、いざやってみると、眠くなったり、座位を維持できなかったり、無になるどころか考え事をしたりと意外と難しいものです。 しかし、瞑想をすることで、心身の安定、呼吸が整う、日々起こる問題や不安・ストレスを緩和する、人生への充実感・至福や平安を得るなど、人生を好転させる可能性が高くなります。

今回は、これならできる!瞑想の実践法をご紹介します。

知っておきたい「ヨガの八支則」とは?

4〜5世紀頃、インドのMaharishi Patanjali(マハリシ パタンジャリ)によって編纂された『Yoga Sutras(ヨガスートラ)』は、ヨガの代表的な原典です。 その文献に記された「八支則」は、時代や国を問わず真の健康を養う修習法として今なおヨガ指導に於いて重要な指針となっています。

1.Yamaヤマ 5つの禁戒:非暴力、正直、不盗、貞節、必要以上に蓄えない 2.Niyamaニヤマ 5つの勧戒:清浄、知足、鍛錬、聖典の勉強、崇拝 3.Asanaアーサナ 座法:快適なポーズ 4.Pranayamaプラナヤマ 呼吸法:プラナの制御 5.Pratyaharaプラティヤハラ 調気法:感覚からの撤退 6.Dharanaダーラナ 集中:心の集中 7.Dhyanaディアーナ 瞑想:無心 8.Samadhiサマディ 三昧:解脱                   

一般的にヨガと言われているのは、身体を動かす3.アーサナです。 アーサナ(ポーズ)には使うべき箇所、そして“安定していて快適である”という定義があります。通常のヨガクラスでは、アーサナのための練習が行われています。

この8つの段階は、本来1番から順番に行うものです。 1. ヤマ、2.ニヤマは、ヨガマットの上だけでなく日々の生き方ですね。 3.アーサナは、得意なポーズだけではなく、全身を快適に使えるよう日々の修習が必須です。 7.瞑想の前には、卓越した指導者を必要とする4.呼吸法と5.調気法、6.心の集中というプロセスがあります。 つまり、八支則における瞑想とは、8.解脱への決意と修習継続の上にある遥かな修行の道であり、今回指導する瞑想は、瞑想の練習を指します。

ヨガの習得で人生を豊かにする

数千年の時を超えて現代に伝承されるヨガの壮大さを、八支則からも感じていただけたでしょうか? まるで大海に漕ぎ出す小舟のようで、水平線にたどり着くのは不可能のように思えるかも知れませんが、はじめの一歩を踏み出すことで、進む道はすでに大海の中にあります。 ヨガの修習とは、柔軟にポーズをとるだけではなく、豊かな人生への羅針盤です。

瞑想に期待される効能が人体とどう関連するのか、ヨガの解剖学が示しています。 ヨガの先人は、粗大な肉体から微細な魂までをどう扱うか、生物化学や量子力学がまだ無かった時代にもかかわらず、詳細に紐解いているから驚きですね。

こちらの記事は、人間の身体を5つに分けた「鞘(さや)」について説明しています。 食事における食べ方を工夫することによって健康的な肉体を作る!

瞑想の実践

① 座りかた 腰を立てて反らさず、背筋を軽く伸ばして座る。首や肩、お尻の力を抜く。 背骨は尾骨から後頭部あたりまであり、軽く顎を引いて首の後ろを長くするイメージ。起き上りこぼしのように重心は下腹部。手の平を上に膝に置き、人差し指と親指をつける。

② 呼吸 口を閉じ、鼻から約4秒吸って8秒吐く。両手を下腹に当てて練習すると、手のひらで呼吸を確認できる。時々①に戻り、座位や体のこわばりを調整する。

③ 俯瞰(ふかん) 座っている自分の身体を俯瞰する。 身体は五感で随時外界を感知しながら、思考が自動発生するものと理解する。

こちらは、五感と思考についてわかりやすく解説した記事です。 「五感」と「思考」を理解して心の作用を制御する古典ヨガの智慧と実践

意識をどこにおくか?

じっとしていると、五感や思考に引っ張られます。 また、動きたくなったり、座る状態から逃げたくなったりしますので、その感覚に気づき、座り続けます。

最近は、1日に何度もスマホに手を伸ばす人も多く、集中力の低下が問題視されています。 意識を一点に集中し続けるのは至難の技なので、まずは、呼吸している下腹の動きや、心拍に意識を置くと良いでしょう。また、吐く息と吸う息をカウントし続けるのも一つです。何か作業に没頭している時、五感と思考は不活性化します。

まとめ

忙しい人ほどまずは毎朝10分間、慣れるまでタイマーをセットして実践してみてください。脳がリラックスし、パフォーマンスや活力UPが期待できます。 また、就寝前に座ると、1日の灰汁(アク)が浮くように色々な気づきがありますよ。

瞑想を重ねると、知らずに身についてしまった癖や思い込みというフィルターに気づきます。 すでに目の前にある、ありのままの世界を感じる練習を始めましょう。

(中里 えみこ/ヨガインストラクター)

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