突然の「夫の死」、妻が悲しんでいても乗り切れない現実的なワケ

WEB女性自身 / 2019年2月15日 16時0分

写真

想像してみてください。ある日突然、伴侶が先立ってしまった後の世界を……。だが、途方に暮れていては乗り切れない。夫の死後に訪れる“現実”とは――。

愛するものとの別れ。それは、誰もが避けては通ることのできない「人生の試練」だ。多くの人は、祖父母に始まり、親、友人と「年齢順」に大切な人との別れを経験していくもの。そのなかでも最大の試練といえるのが、配偶者との別れだ。

アメリカの社会生理学者らが作成したライフイベント(結婚、離婚、転職といった大きな出来事から、夫婦げんかの増加、クリスマスなどの日常も含めた生活の中の出来事)のストレス評価表でも、「配偶者の死」によるストレス指数は100点。親族の死(63点)や親友の死(37点)に大差をつけて、人生でもっともストレスが高い出来事とみなされている。

もちろん夫婦仲には個人差があるが、長い時間を共にしてきた伴侶に先立たれる喪失感の深さは、想像に難くない。しかも、女性の平均寿命は87歳、男性81歳という日本では、誰もが「夫に先立たれる」当事者になりえるのだ。

とはいえ、泣いてばかりもいられない。夫が亡くなったその瞬間から、必要な手続きが怒濤のように押し寄せてくるのだ。

まずは「死亡診断書」の発行。病院などで亡くなった場合は担当医が作成してくれるが、自宅で突然死した場合などは、警察に事情聴取を受けることになる。

そのほか、現場検証や検視を経て、ようやく死亡診断書と同じ効力を持つ「死体検案書」が発行されるのだ(なので、夫が自宅で突然死した場合、事件性がなければまずは119番通報を)。

この死亡診断書(死体検案書)を受け取ったら、こんどは死亡の事実を知った日から7日以内に「死亡届」を市区町村役場に提出。同時に「火葬許可申請書」も提出する必要がある。

さらにこの間、葬儀の手配も同時進行で行わなければならないという目まぐるしさだ。

亡くなった夫や自身がそれなりの高齢であれば、こうした手続きを、子どもが代行してくれることが多いだろう。また精神的な部分でも、たとえ悲しみ深くとも、「長い間、お疲れさま」といった具合に気持ちの整理がつくかもしれない。

しかし当然のことながら、“その時”がいつ訪れるのかは誰にもわからない。もしいま突然に“その時”が来てしまったなら、手続きや法要が終われば一段落、というわけにはいかないだろう。

なぜなら、私たちの暮らしはその先も続いていくからだ。

たとえばお金ひとつとっても、生活費や住まいをどう維持するべきか、という大きな問題から、自動車保険やスポーツジム、携帯電話など、放置すれば無駄な出費につながりかねない夫名義のさまざまな契約に関する手続き。果ては夫が内緒でしていた借金の発覚など、さまざまな問題が起こりうる。

そして日常生活においても、夫婦仲がよければ、その寂しさは筆舌に尽くし難い。

反対に、独身生活を謳歌しようにも、クルマの運転が夫任せだったという人ならば買い物もままならない。さらには独り身であることにつけ込まれ、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう、なんてことも……。

“その時”のことなど、できれば考えたくないのは誰もが同じ。しかしそれでは、いざというときの苦しみが増すばかりだ。どれだけ備えておいても深い喪失感を埋めることにはならないかもしれない。けれど「人生最大の試練」を乗り越え、その後の人生を歩んでいくためには、夫が亡くなった後のシミュレーションをしておくことが重要だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング