年下妻、年上妻が見逃す「加給年金」「振替加算」の請求方法

WEB女性自身 / 2019年5月29日 11時0分

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「6月第1週あたりから、年金受給者を対象に『年金額改定通知書』が郵送されます。毎年少しずつ年金額は変わるため、キチンと目を通しておくことが重要です。なかでも、見落としたくないのは、妻が65歳以下で夫より年下の場合、夫が『加給年金』をもらえているか。逆に妻が年上の場合、妻の年金に『振替加算』が上乗せされているか、ということです」

こう話すのは、ファイナンシャルプランナーの中村薫さん。そもそも、「加給年金」と「振替加算」とは何なのだろうか。

「会社員だった夫が65歳になり、老齢厚生年金を受け取れるようになったとき、専業主婦である年下妻のために与えられる“家族手当”に当たるのが加給年金です。厚生年金に20年以上加入している人(この場合、夫)が65歳になり、65歳未満の配偶者(妻)、子どもがいれば18歳到達年度の末日まで、あるいは所定の障害状態にある20歳未満の子がいる場合に支給されます」

加給年金は、夫が1943(昭和18)年4月2日生まれ以降なら、年額で39万100円が給付される。

「次に、振替加算については2つのパターンがあります。(1)年下妻が65歳を迎えたとき、夫が加給年金をもらえなくなる代わりに、妻自身の老齢基礎年金(=国民年金)に加算されるもの。(2)もともと加給年金が支給されない年上妻のために、夫が65歳を迎えたときに妻の老齢基礎年金に加算されるもの。どちらも、加算額は同じです」

振替加算として上乗せされる額は、妻の年齢によって細かく分けられている。じつは、この2つのどちらかを受け取れる資格があるのに、もらえていない家庭は多いのだという。

「年下妻の場合、夫が65歳になったときに、夫の通知書を見てみましょう。まず見るべきなのは『厚生年金保険』の欄。そこに『加給年金額』と記載されていなければ、“受給漏れ”の可能性があります。年上妻の場合は、自分の通知書を見て、国民年金の欄に『振替加算額』が記載されていなければ、同じく“受給漏れ”を疑うべきです。来月みなさんのもとに届く通知書は、もらえるはずの年金を見抜くための手がかりなのです」

年金通知書でのチェック法を把握したら、次は「年下妻」と「年上妻」それぞれの場合での注意事項を見ていこう。

【妻が年下の場合】

■もらい忘れに気づいた場合はどうすればよい?
「夫のもとに届く『年金請求書』や、戸籍謄本と所得証明、年金番号などの書類を提出し、請求を行いましょう。しかし、さかのぼって請求できるのは5年分まで。最大約200万円です。夫との年の差が5歳より少なければ、受給漏れに気づいてからでも満額取り戻せますが、それ以上年の差がある場合は、妻が65歳になってからではさかのぼって取り戻せないこともあるので、注意しましょう」

■夫が加給年金をもらえる条件とは?
「もし妻が20年以上勤務している場合、つまり厚生年金に20年以上加入期間があり、現在受給中であれば、夫は加給年金はもらえません。妻の会社勤めの期間が短いことがポイントです。また、妻の年収が850万円以上ある場合にも、夫に『生計を維持されている』とはいえないので、加給年金の対象になりません。そして、夫が65歳になる以前に、妻の基礎年金番号などを含めて年金受給登録をしていることが前提です」

【妻が年上の場合】

■振替加算の受給手続きは、いつ、誰がしなければならない?
「夫が65歳になってから、妻が行わなければなりません。事前に案内などは届かないので、注意してください。年金事務所あるいは日本年金機構のホームページで、『老齢基礎年金額加算開始事由該当届』を入手してください。必要事項に情報を記入し、戸籍謄本、住民票、妻本人の所得証明書と一緒に年金事務所に提出しましょう」

■もらい忘れに気づいた場合はどうすればよい?
『申請し忘れに気づいたときも、同様の手続きを行えば、過去もらい損ねた分を取り戻すことができますが、こちらも“時効”は5年です。とくに、年上妻は夫が65歳になったとき年金をすでに受給していますから、この手続きを知らないまま過ごしているケースがあります。『年金額改定通知書』をもとに、自分が申請を済ませているか確認してください。念押しのためにも、夫が65歳になるときも確認すべきです』

「加給年金」も「振替加算」も、これらの手続きなしではもらえない年金なので、受給漏れがないようにしたい。

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