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羽生結弦から決意メール…恩師が語った北京五輪出場への期待

WEB女性自身 / 2021年3月25日 19時0分

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「自分がオリンピックでチャンピオン争いをする選手であるということを改めて認めてもらうためにも、今度の世界選手権、彼は頑張るのではないかなと思います」

本誌の取材に応じ、羽生結弦(26)についてこう話してくれたのは、フィギュアスケートの名指導者である都築章一郎さん(83)。羽生を小学2年生から高校時代まで指導し、フィギュアの基礎を教えたコーチだ。

フィギュアの世界選手権が開幕した。開催地はスウェーデンで、男子SPは3月25日、男子フリーは27日(ともに日本時間)に行われる。羽生にとって今季初の国際試合だ。

「この大会には、来年2月に開催予定の北京五輪の各国出場枠数もかかっています。日本男子選手3人の成績によって、最大枠数3枠が獲得できるか決まるのです。ただ、羽生選手本人は北京五輪まで現役を続けるかどうか、明言を避けています」(スポーツ紙記者)

昨年末の全日本選手権で圧巻の演技で優勝した羽生。直後の会見で北京五輪について聞かれ、次のように複雑な胸中を吐露している。

「東京五輪ができていない状況で、冬の五輪のことを考えている場合じゃないという思いがある。出て優勝したい思いはもちろんあります。ただ開催されるべきかについて、いろんな意見があると思う。そういうなかで五輪のことを考えてはいけない、というリミッターがかかっています」

コロナ禍が続くなか、思いを封印しているという趣旨の発言だ。しかし、冒頭の都築さんは、あるメールのやりとりから北京五輪への出場意思を確信したという。

「まず、全日本選手権で久しぶりに彼の演技を見て、本人の取り組む姿勢から、北京五輪に出ようという気持ちで練習の積み重ねをしているなという印象を受けました。そして私が全日本の直後に『ありがとう』とメールしたら、『もっと頑張ります』と返ってきたんです」

素晴らしい成長を見せてくれて「ありがとう」という言葉を贈った恩師に、羽生はただ「頑張ります」ではなく、「もっと頑張ります」と返信したのだ。

「『もっと』というのは北京五輪を含んだ考え方を彼はしている、という私なりの解釈をしました」

羽生が北京五輪に出るとなった場合、金メダル争いの最大のライバルはやはり、今回の世界選手権でも闘うネイサン・チェン(21)。直近の対決では羽生が2連敗中だ。そのネイサンも、すでに北京五輪に向けて、これまで以上に練習に集中しているという。

「彼は’18年にイェール大学に入学し、学業とフィギュアを両立させてきました。イェール大学といえば、世界最高峰の名門のひとつ。しかし、昨年大学を休学する決断をしました。北京五輪までフィギュアに専念することにしたのです」(スポーツライター)

ネイサンは、前回の平昌五輪では、金メダル候補でありながら、SPでジャンプミスを連発し、まさかの17位発進。フリーで追い上げたものの、優勝した羽生には及ばず5位に終わっている。

「平昌での苦い経験の分、北京五輪チャンピオンの座を狙うチェン選手の思いは尋常ではありません。北京五輪後はスケートを休んで学業に専念することも明言しています。その後、競技に戻らず引退する可能性も視野に入れているようです」(前出・スポーツライター)

北京五輪は、羽生にとって、ネイサン選手との“最終決戦”の場にもなりそうだ。そして今度の世界選手権がその最終決戦への前哨戦――。フィギュアスケート評論家の佐野稔さんは、「北京五輪を見据えた場合、羽生選手の世界選手権での最重要課題は優勝」と話す。

「ミスをしないことが大事で、ミスをした者が負けます。もし羽生選手もチェン選手も現状のベストな構成でノーミスだった場合、計算上はチェン選手が上です。4回転のルッツやフリップなど、難易度の高い武器を使いこなせるからです」



■「4回転アクセルを世界選手権でやる必要はない」

しかし、羽生にも“最高の武器”となりうるジャンプがある。かねて「競技人生の最終目標」と語り挑戦を続けている、前人未到の4回転アクセルだ。

「とにかく試合で4回転アクセルを降りたい」と話す一方で、昨年末時点では練習でも一度も成功していないと明らかにしている。

世界選手権で跳ぶ可能性はあるのだろうか。佐野さんはこう見る。

「現状の4回転アクセルの完成度次第だとは思いますが、世界選手権で無理してやる必要はまったくありません。全日本の演技はどこにもミスがなかった。そこにあえて難易度の高いジャンプを入れてくるのか。見どころではありますが、予想できないところです」

かたや、都築さんは、羽生の4回転アクセルについてこう語る。

「練習の映像を見たときに、完成に近い状態だと感じました。いつ完成してもおかしくないと思います。ただ、それをプログラムに入れるということは、全体が崩れてしまう懸念もあるでしょう」

それでも、1年後の北京五輪では4回転アクセルを跳ぶだろう、と都築さんはみているようだ。

「北京五輪は彼のスケート人生の集大成になると思います。集大成のときには、悔いが残らない演技をやりたいと思っているに違いありませんから。小さいときから“世界に羽ばたいて挑戦するんだよ”と彼に願っていましたが、4回転アクセルも一つの挑戦。私はやってもらいたいと思うし、彼はやってくれると思っています」

まずは世界選手権。そして1年後には――。フィギュア人生の集大成に向けて、羽生は“総仕上げ”に取り掛かり始めている――。

「女性自身」2021年4月6日号 掲載

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