家族5人が発達障害 父が作った“取扱説明書”

WEB女性自身 / 2013年11月30日 7時0分

 コピーライターの平岡禎之さん(53)が、地元紙『沖縄タイムス』で4コマ漫画『うちの火星人』を連載し始めたのは今年7月のこと。登場人物の夫人と4人の子供は動物のキャラクターを使って描かれている。
 
平岡家は妻、長女、長男、次女、次男の5人が発達障害。漫画は、家族を守るために父が作った“取扱説明書”。漫画を描くのは今回が初挑戦だったにもかかわらず大反響を呼び、当の子供たちもみなキャッキャと笑いながら読んでいる。そうやって、自分がほかの人と『ちょっと違う』ことを、少しずつ理解していく——。
 
「息子さんの件で、一度学校に来ていただきたい」。それは4年前。次男(16)が通っていた中学校の教師からこんな電話が入った。ちょっと変わった個性の持ち主が多い平岡家。学校から、この手の呼び出しが来ることは珍しいことではなかったが、次男のケースは少々深刻だった。
 
次男は自分の物と他人の物を区別するのが苦手で、他人の物を持ち帰ってしまうことがあった。また、ドッジボールなどの団体競技や集団行動のなかでパニックになり、学校を飛び出してしまうこともたびたび。教師たちはその都度、次男を探しまわった。
 
「悪気がないのはよく存じてます。でも、うちではもう手に負えません。病院か福祉施設かわかりませんが、とにかく一度、専門家に見てもらったほうがいい。それが、息子さんのためじゃないですか」
 
教師のこの言葉に、平岡さんはひどいショックを受けた。なぜなら、この学校には上の子供も世話になっていた。もう長いこと、平岡さんの子供たちと接してきた教師から匙を投げられてしまったのだ。言われたとおり、思いつくすべての施設に問い合わせたが門前払いで、「こちらでは、そういったご相談には応じかねます」という冷たい答えしか返ってこなかった。
 
同じころ、アメリカ留学を経て地元の大学に編入し、卒業後に念願だった教職へ就いた26歳の長女にも異変が起きていた。彼女は日ごろ極度におっとりしているが、一度スイッチが入ると、とことん集中してしまう。自分の限界を見極めるのも不得手だった。授業の教材作りなど山のように仕事を引き受けては、昼夜を問わず没頭。長いときはまる2日間、部屋に籠もり飲まず食わずで作業する。長女は数カ月で10キロ以上痩せ、睡眠障害を併発。診断の結果はうつ病中期。そのまま休職することになった。
 

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