国民の1/4が高血圧の時代…いま求められている“患者力”とは?

WEB女性自身 / 2014年5月30日 14時0分

4月4日、日本ドック学会と健康保険組合連合会がメディアに発表した、150万人という大規模調査データによる健診の新基準案が大きな波紋を呼んだ。
 
とくに注目を浴びたのは、血圧に関しての基準値案として発表された「最高血圧147mmHG(単位は以下同)」だ。日本高血圧学会も130以上を「高血圧」としていたものを先月、140に緩和したばかり。国民の4人に1人が「高血圧」だといわれているとおり関心は高いが、何を信じていいのか混乱するばかりだ。
 
「健診の結果に一喜一憂しないでほしいということ。血圧は一拍一拍違うわけです。高いときもあれば低いときもある。それに白衣高血圧症といって、医師を前にすると緊張して血圧が高くなるんですね。健診での140も147も、実はそれほど差は感じません」
 
そう語るのは、日本健康教育振興協会会長で、脳神経外科の菅原道仁先生。菅原先生は次のように続ける。
 
「基準値である140くらいでも、過度に怖がる必要はありません。 99年までは160が基準だったんです。これは医療機関に行くための目安であって、高血圧の原因として考えられる生活習慣を見直すきっかけにすればいい」
 
さらに、基準値を超えれば、薬を一生飲み続けなくてはならない、というのも誤解だという。
 
「患者さんの判断次第です。若い人の血圧140と、80代の140はまったく違うし、持病の有無でも治療は変わります。生活習慣を見直すことで改善する人もいます。医療方針を相談できる医師を探すことが大事なんです」(菅原先生)
 
医師の治療を一方的に聞き入れるのではなく、「患者力」を身につけ治療を選択すべきだと語るのは、東京有明医療大学教授である川嶋朗先生だ。
 
「薬ひとつとっても情報はさまざまです。世界的に権威ある医学誌にも、80歳以上の被験者で、降圧剤を飲まない人たちよりも、飲んでいる人たちのほうが、死亡率が14%高いという論文も掲載されました。薬はリスクを低減するもので、絶対ではない。ご自身の年齢や、そのときの家族環境、自分の生き方によって、治療は決められるべきなんです」
 
治療方針を決めるのも、最終的には医師ではなく患者だと川嶋先生は言う。
 
「残された人生、太って血圧が上がったとしても好きな料理を食べたい人は、食べ続ければいい。子どもが小さくて、まだまだ死ねないという若い人は、高血圧によって引き起こされる脳出血や心筋梗塞などのリスクを減らすために、早めに薬を飲む選択もあります。医師は、患者に訴えられないように、基準値以下にするために薬を勧めたりしますが、人生のステージによって、医療は患者が選べなくてはなりません」
 
血圧の基準値はあくまでも医療機関に行くための目安。そこでどういう医療を選ぶのか、治療するかしないかは、患者自身が決めることなのだ。

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