「俺の稼ぎで食べてるクセに」。生活のために耐えるセレブ妻の胸の内

女子SPA! / 2019年1月23日 15時47分

※以下、画像はイメージです

 離婚したいけど、がまんする――。そんな妻たちの最大の理由は、「別れたら生活苦になる」という経済問題でしょう。特に、日本のひとり親世帯の50.8%が貧困状態(※)という現実があり、その大半は母子家庭です。

 経済力がないために別れない道を選んだ、あるセレブ妻に話を聞きました。

◆「たいして稼げないんだから無理するな」は夫の思いやり?

 由紀子さん(20代・仮名)は、いわゆるセレブ婚をしました。就職して3年目に、交際3年の彼と入籍。1年間は働きながら家事をする生活を送っていましたが、妊娠を機に体調悪化で退職しました。

 夫は金融機関に勤めるいわゆるハイスペックです。結婚したときから、「お前の給料って、毎日頑張って働いても月30万もいかないだろ?」が夫の口癖だったそうです。

 そして、つわりに苦しみ通勤するのがやっとという由紀子さんを見て、「そんなんだったら、働いた分の金額を生活費として渡すから家にいろ」と言う夫。

 由紀子さんは、「夫の包容力を感じて、ありがたいとさえ思いました」。確かに、共働きでもカツカツの家庭からしたら、うらやましい話でもあります。

「たいした金額しか稼げないのに、毎日通勤するほうがコスパも悪いし無駄だ、って旦那は言うんです。それに、家にいて子育てするのも立派な仕事ですから」(由紀子さん、以下同)

 ところが徐々にわかってきたのは…この夫、完全なるモラハラ男だったのです。

◆夫のモラハラ体質が明らかに

「子供が生まれて24時間365日寝不足になって、以前のように家事が行き届かない日々が続きました。罪悪感はあったんですが、体力が追いつかなくて。

 それに、うちの子は発達が遅い傾向があったんです。なかなか話さないとか、偏食程度なんですが」

 そのうち夫は、こんな言葉を言い放つようになったのです。

「お前は、誰でも出来る家事がなぜ出来ないの? ウチのお袋は子供をもっと産んで、生活費もウチより少なかっただろうけど、もっときちんとこなしていた」

「母親に向いてないよね。誰でも出来ることができないとか、価値がない」

「俺が、専業主婦のお前を手伝うほどヒマだと思うか?」

「お前は世間を知らないくせに」

「俺の稼ぎで食べてるクセに」などなど――。

“俺が稼いでるんだから逆らうな”という姿勢が、どんどん強くなっていったのです。

「外に出ていないから何も知らないくせに、という言葉には耐えかねました」と由紀子さん。そして、「子供がもう少し大きくなったら保育園に預けて働こうと思う」という提案を夫にします。

 しかし「俺くらい稼いでくるなら認めてやる。外で働いても家事は今まで通りしっかりしろ」が決まり文句だったそう。

◆生活のために、離婚を思いとどまった

「夫は19歳から実家を出ているので自立した人だと思っていた」と言う由紀子さんですが、実はスーパーマザコンでした。義母は、九州男児の義父に仕えた根っからの専業主婦。由紀子さんたちの家に来ては子育てに口を出し、「うちの息子(=夫)のように育てないとダメ」と、自分の子育て論を語って帰って行きました。夫は、義母の言い分を鵜呑みにして、由紀子さんを非難してくる。

 想像するだけでつらすぎる日々です。でも彼女は「別れない」ことを選びました。なぜ?

「離婚も考えましたけど、思いとどまりました。義母も先は長くないし、まだ旦那の事がすごく嫌いなわけじゃないんです」

 そして、何より生活面の心配が一番だといいます。

「今、住んでいるのは高級住宅街です。それに家賃から光熱費まで旦那が払って、生活費も毎月固定でもらえているから、食いっぱぐれる心配はありません。

 もしこれが離婚となって、家賃、光熱費、学費とか固定費を自分で稼ぐとなると、息子にも迷惑がかかるなって不安で…。我慢するしかない日々が続いてます。妊娠した時に、何を言われても仕事を辞めないで続けていれば、もっと自信を持って対等に話せたのかなって思います」

 そういえば、セレブ妻雑誌『VERY(ヴェリィ)』が2019年1月号で、「『きちんと家のことをやるなら働いてもいいよ』と将来息子がパートナーに言わないために今からできること」という特集を組んで話題になりました。由紀子さんと同じ思いをしている妻は多いのでしょう。

 女性のほうも「ハイスペ男と結婚して専業主婦になる」という夢を持つのは、リスクが大きすぎるのではないでしょうか。

※相対的貧困率(50.8%):2015年、厚生労働省「国民生活基礎調査」より。相対的貧困とは、可処分所得の中央値の半分未満しかない人で、2015年では年間122万円未満の可処分所得しかない世帯を差す。

―シリーズ「私がそれでも彼と別れないワケ」―

<取材・文/吉川リサコ>

【吉川リサコ】

コラムニスト。港区女子として最高「月間100人」の合コン経験で、多くの男女を見てきた

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング