「名探偵ピカチュウ」アメリカ公開。しゃべる“しわしわピカチュウ”を全米はどう見た?

女子SPA! / 2019年5月18日 8時46分

(画像:POKÉMON Detective Pikachu Instagramより)

 日本ではゴールデンウィーク中に公開され、今もなお高い動員数を誇っている映画『名探偵ピカチュウ』。予告編の時点で、ピカチュウがうなだれているシーンの愛らしさから、ネットでは“しわしわピカチュウ”とニックネームがつき、皆すでに夢中でしたね。

 5月10日から全米での公開もスタートしました。はたしてアメリカではどのように受け入れられているのでしょうか?

◆ポケモン初のPG指定、劇場は家族連れで満席

 全米興行成績ランキングでは惜しくも『アベンジャーズ/エンドゲーム』に次いで2位デビューとなった『名探偵ピカチュウ』ですが、週末3日間の興収は5800万ドル(約63億円)とかなり好調な滑り出しでした。

 さっそく筆者もポケモン好きの友人を従えて劇場へ。そこでまず感じたのは『アベンジャーズ/エンドゲーム』との客層の違い。

 鑑賞したのが子連れでも来やすい時間帯だったこともあってか、『名探偵ピカチュウ』はほぼ100%親子連れだった(大人同士で来ていたのは筆者たちのみ)のに対し、あちらはティーン中心だったことです。

 シリーズ史上初めてPG指定(15歳未満の子どもには保護者が付きそうことが推奨される)されていることからも分かるように、決して子ども向けに作られた作品ではありません。

 アメリカにも大人のポケモンファンが大勢いることは明らかなので、大きいお友だち同士で来るのはもっと深い時間なのかなと聞いてみると、やはり中には「ポケモンは好きだけど、子どもばかりの劇場には行きづらい」という男子(16歳・高校生)がいました。

◆ファンもキュン死するピカチュウvs気持ち悪いと酷評のソニック

 映画批評サイト『ロッテン・トマト Rotten Tomatoes』で、ゲーム原作の映画としては初めてフレッシュ評価の64%を獲得し、『トゥームレイダー ファースト・ミッション』や『バイオハザード:ザ・ファイナル』などを抑えて歴代1位に輝いた『名探偵ピカチュウ』。

 レビューに目を通していくと、やはり本作の魅力はファンを納得させた“ピカチュウの可愛いらしいビジュアル”と“声優のライアン・レイノルズ”の2点に集中しているようです。

 実際にアメリカの劇場にいた子どもたちは、もふもふ感満載のピカチュウに興奮でしたし、違う種類のポケモンが登場するたびにそれぞれの名前を叫んで歓声を上げていました。

 実写化が決定した当初から公開を楽しみにし、予告編を何十回も観ているという女性(25歳・会社員)も、「制作者の原作への愛が感じられるのがいい。出てくるポケモンがみんな可愛いかった」と大満足していました。

 それに引き換え、予告編がネット公開されたばかの『ソニック・ザ・ムービー』は、同じく日本産ゲームのハリウッドによる実写化でも「キャラクターが気持ち悪い」と酷評の嵐。

 その影響でなぜか「ソニックが怖すぎてピカチュウに癒やされに来ました」という人が続出し、『名探偵ピカチュウ』の予告編が再度バズるという現象を引き起こしました。

 ちなみに現在、『ソニック・ザ・ムービー』は「11月の公開までにキャラクターを作り直します」と監督が発表する騒動に発展していると『フォーブス Forbes』が伝えています。

◆『デッドプール』俳優のおっさん声にファンも「最高!」と太鼓判

 ピカチュウの声を担当したライアン・レイノルズ(42)に対しては、作品に批判的な批評家でさえも「彼だけが救い」(WBAL-TV)とテレビでコメントするほどの高評価。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』はもう3回観たから次は『名探偵ピカチュウ』が観たいという男子(17歳・高校生)は、「ライアンがピカチュウの声なんてマジで最高の最高じゃん!」と鼻息も荒く語っていました。

 これまでピカチュウの声はいくつかの例外を除いて、全世界共通で声優の大谷育江(53)が放つ「ピカピッカ!」が使われており、ファンの間では「ポケモンはしゃべらない」が鉄則でした。

 2017年公開の『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』の中でピカチュウが人間の言葉を発した際には「ありえない!」と全米のファンが激怒したこともありました。

 今回の実写版は2016年発売の同名原作ゲームの映画化。もともと主人公だけピカチュウの言葉が分かるという設定だったためファンも驚きはしなかったようですが、誰が演じるかによってはまたしても劇場がざわつく可能性はあったでしょう。

 鑑賞したばかりのファンの男性(35歳・自営業)は、「理由付けがきちんとされているから、ピカチュウがしゃべっても違和感はありませんでした。しかも『デッドプール』と同じおっさん声って!『おっ、そう来たか』って感じで面白く観ました」と絶賛。

 マニアックなファンの多いアメリカでもすこぶる好評! シリーズ化も期待できそうですね。

Sources:「Rotten Tomatoes」「Forbes」「WBAL-TV」

<文/アメリカ在住・橘エコ>

【橘エコ】

アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。

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