「借金まみれの兄がいる」と婚約者に打ち明けた女性。彼が下した決断は…

女子SPA! / 2019年7月19日 15時47分

 借金がある人というのは、結婚相手としては避けたい所。とはいえ京子さん(当時26歳)の場合、その理由は「家族を助けたいから…」だったのですが、結果として悲しい恋の結末を迎えることになります。

◆兄から3年ぶりの連絡「100万貸して」

 元々地方出身者だった京子さんは、一人東京で事務職をしながら生活をしていました。彼女には4つ年上の兄洋平さん(当時30歳)がいたのですが、これが一家の悩みのタネ。浪費家でギャンブル癖もあった彼は、借金が複数社からあり、たびたび親や親戚に金をせびり、彼らを悩ませていたそうです。

「兄は人当たりはいいのですがとにかく後先を考えないタイプ。『お金を貸してくれ』と頼み込む時も、全容を話さないから、結局返済してはまた借りての繰り返しで、だんだんと誰も彼に手を差し伸べなくなっていました」

 洋平さんが30歳の頃、いい加減両親も愛想がついたようで、「家の敷居をまたぐな」と勘当。それ以来洋平さんは音信不通となり、京子さんも音沙汰がなく、平穏な日々が続いていたそうです。

 しかしそこから3年後。29歳の京子さんの前に、洋平さんはひょっこり現れたといいます。

「突然兄から電話があり『100万円貸してくれ』と連絡がありました。でも100万円もの大金用意できないし、どういう近況なのかも心配で……結局兄とは一度会おうということになりました」

 この会うという選択が、京子さんを悲しい道へと進ませることになったのです。

◆借金地獄に落ちていた兄

 当日待ち合わせ場所にいってみると、そこには兄の隣に小奇麗な格好の男性がいたそうです。

「挨拶をすると、彼はどうやら消費者金融関係の人らしいという事が分かりました。でもいわゆる“サラ金”ぽい怖い雰囲気はないのに、名刺を見せなかったりと怪しさも満載でした。兄との再会を喜ぶよりも、この男性は淡々と『お兄さんが置かれた状況はね』と、私に状況を説明し、不安感を煽ってきました」

 なんでもお兄さんは借金のしすぎで首が回らず、現在あまり良くないところからお金を借りているものの、その返済の目処も立っていないとか。そこで別の会社でのローン一本化を考えているものの、保証人が必要なのとある程度の金額を生活費として必要としているという話を聞かされたといいます。

「ウシジマくんの世界に、正直思考が停止しそうになりました。男性の隣で小さくなって黙る兄を見て、心配と同時に切なさもあり…ただ保証人なんて恐ろしくてなれませんから、その時は話を聞くだけで帰りました」

 別れ際、「お兄さんがこのままだとどうなるか分かりません」と言われたのが、ドラマみたいで背筋が凍ったことを、京子はさんは今も覚えているそうです。

◆保証人は断ったが、50万円を用意

 兄がどうなるか分からない。そんな脅しを受け、京子さんはどうするべきか迷ったといいます。

「親に相談しようかと思いました。でも親を怒らせたり心配させたりしたくないと思い、結局言えないまま、私一人でなんとかしようと思ってしまいました」

 クレジットカードのキャッシング枠を使って50万円を用意。保証人は断り続け、50万円で勘弁して欲しいと話をつけたそうです。

「兄はありがとうと言っていましたが、最後まで『保証人は難しいかな?』と渋られました。でも保証人になったら最後だってことは私も分かっていたので、そこは断りました。事実上の手切れ金みたいなものですね。それ以来兄からは連絡もありません」

 大きな勉強料を払ったと思えば、50万円でも良かったと思えるものの、その後京子さんを悲劇が襲うことに…。

◆婚約者に兄のことを打ち明けると…

「しばらくして、私は当時付き合っていた人にプロポーズをされました。嬉しくてもちろんOKし、将来について話をすることに。そこで自分には返済中の借金があり、その理由が兄の借金癖であることを話したんです。すると彼の顔色は一変しました」

 その時の彼は心配そうな顔をするものの、言葉がたどたどしく、明らかに引いているのがわかったそうです。そして後日、京子さんは悲しい結論を聞かされることに。

「『正直京子が悪いわけじゃないってのは理解しているし、大変だったねとも思う。でも家族になったあとに同じようなトラブルが起きたら恐ろしいし、自分も巻き込まれたらと思うと、結婚に積極的になれない』そんな風に言われました。正直その通りだなって思ったし、私はもうどうしようもないなって思いました」

 結局この話を発端に婚約は解消。京子さんは家族にも事の顛末を伝えることができず、今は兄の呪いを感じながら、次の恋に積極的になれない自分と向き合っているそうです。

 借金は理由によりけり。とはいえ、家族という共同体になる場合、できるだけ持ち込みたくない問題なのは事実でしょう。

 京子さんは「あの時もし兄の話を断っていたら、結婚できていたかも」なんて、今でも思うそうです。

―シリーズ「お金のトラブル」―

<文/しおえり真生 イラスト/真船佳奈>

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