防災グッズは100均でOK。大地震体験ナースが教える“本当に必要なもの”

女子SPA! / 2019年12月13日 8時45分

同じマンションの隣家は食器がすべて落ちた

 これから30年以内に大地震が起きる確率は、首都直下が70%、南海トラフが70~80%、北海道根室沖が80%(政府の地震調査委員会の予測)。今すぐ、地震への備えをしないと命が危ない――。

 とはいえ「防災グッズを買って安心するのは大きな勘違い。100均グッズなど、あるもので代用できます」と言うのは、国際災害レスキューナースの辻直美さんです。辻さんは阪神淡路大震災(1995)と大阪北部地震(2018)を体験したのに加え、看護師として日本中の被災地に派遣されています。

 そんな辻さんは、具体的なアドバイスがてんこ盛りの近著『レスキューナースが教える プチプラ防災』を上梓しました。100均グッズなど身近なもので備えたおかげで、辻家では震度6弱の大阪北部地震でもお皿1枚割れなかったそう。ほぼ同じ間取りの隣家は、家中メチャクチャになったのに、大きな違いが出たのです。

 そんな辻さんの防災テクとグッズをいくつか紹介しましょう(以下、辻さんの寄稿)。

◆最初に対策するのは「キッチン」。最も凶器が多い

「部屋を防災仕様にしたいけど、どこから手をつけたらいいかわからない」と聞かれたら、迷わず「キッチンから始めてください」とお伝えしています。

 キッチンは包丁やハサミ、お皿などの割れ物など、地震発生時には凶器となるものがたくさんあるので、家の中で最も危険な場所と認識してください。破片で脚をケガしたら逃げられません。

 基本はものが落ちてこない・飛んでこないよう対策することになりますが、出しっぱなしにしないクセをつけるのも大事です。包丁が飛んできて体に刺さったという話もよく聞きますから。

 昨今は「見せる収納」として、包丁やフライパンを壁面に飾っている人がいますが、防災面ではオススメできません。どうしてもこの収納法にこだわるなら、キッチンで被災したら一刻も早く落下物の少ないスペースに逃げられるようにシミュレーションしておきましょう。

●カート付きラックには100均のストッパー

 もし、カート付きのラックを収納に使っている場合、100均のキャスターストッパーが使えます。さらに、水などの重いものを最下段に収納して重心を安定させれば、動くことはありません。

●吊り戸棚には100均のロックをかける

 吊り戸棚は頭上にあるので、私はタッパーやラップなどの軽いものをしまっています。100均で売っている子供のいたずら防止用の「開き戸ロック」をつけておくと、揺れた際に扉が開き、中のものが落下するのを防げます。

 さらに耐震ラッチ(1000円前後)もつけています。より安全にするために、耐震用グッズは2つ以上重ねて使うことを推奨します。

●炊飯器やコーヒーメーカーには100均の滑り止めシートを敷く

 重い家電も震度が大きいと普通に飛んできます。胸より下の高さに置くようにして、滑り止めシートを敷くとリスクを下げられます。

●食器は引き出しにしまうか、100均の滑り止めシートを貼ったケースに収納

 大阪北部地震で被災した際は、キッチンの引き出しに食器を収納していました。引き出しには子供の指はさみ防止用のストッパーをつけておいたので、揺れの衝撃で引き出しが飛び出すのを防いでくれました(引き出しが3cmほど開くとストッパーが作動)。おかげで、お皿は一枚も割れずにすみました。

●家具には100均の転倒防止板を敷く

 家具は壁から3cm離して置き、床との間に転倒防止板をかますことによって壁に寄りかかるようにしています。

 滑り止めシートや転倒防止板は、もちろんキッチン以外の様々な場所で使えます。

 以上は、辻さんの防災テクのほんの一部。『プチプラ防災』には常備食から避難所生活まで、あらゆる対策が伝授されていますが、まずは「最優先でやるべき」というキッチン対策から始めてみましょう!

【辻直美さんプロフィール】

国際災害レスキューナース、一般社団法人育母塾代表理事。看護師として阪神淡路大震災を経験、災害医療に目ざめる。被災地派遣は国内19件、海外2件。実体験に基づいた防災知識を広めている

<文/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】

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