試着室で“丸出し”になって、涙を出して暴れた私。誰か助けて〜

女子SPA! / 2020年8月11日 8時47分

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 夏真っ盛り。夏と言えば、思い出をたっぷり作れる季節。肌の露出も大胆に、開放感でいっぱいですね。そんな焼け付くような真夏に、一気に心が冷え込むような黒歴史体験を2つ、お届けしましょう!

◆かわいらしいレースのワンピースを試着

 1つ目は筆者自身の体験談です。2年ほど前、アメリカに行ったときのことです。待ち合わせの時間まで少しあったので、ブティックで服でも買おうかと試着をしてたんですよ。かわいらしい綿レースのワンピースがあったので、それを持って試着室に入りました。

 ところがそれが、世にも恐ろしい事件の始まりだったのです……。

 アメリカサイズは大きいので、XSでちょうどいいかなと思って試着してみたんですが、どうもサイズが小さいようでイマイチです。くそっ、いくらアメリカサイズとはいえ、自分、XSではなかったか……。

 残念だけど買わないことにして、スカートの裾からまくり上げ、すぽりと頭から脱ごうと思ったんです。

 ところが……。

◆ぬ、脱げない。

 綿レースなので生地が伸びない上に、ファスナーが見当たらないので、下からまくり上げるしかなかったんですが、どうにも胸のあたりでつっかえて、うんともすんとも言わなくなってしまいました。

 両手をクロスさせてスカートをまくり上げてるんですが、そそもそも両腕が生地でギュウギュウになっていて引っ張り上げる力も入りません。

◆「胸がつかえるということは、ブラを外せば脱げるかも……?」

 取りました。

 しかしそもそも普段からそんなに主張するほどでもない私の胸のこと、外したところで何も変わりません。

 そろそろ待ち合わせの時間が近づいています。

 いっそ店員さんに手伝ってもらおうかとも思いましたが、両手が布で押さえつけられ、外してしまったブラはもう付け直すことができません。

 パンツ一丁で乳を丸出しにし、頭には裏返ったワンピースが張り付いていて、その上からは両手が生えています。さながらクラゲ型の火星人のような私……。

◆呼べません誰も!!

 おかしいやら焦るやらで、涙を流しアハアハと笑いながらジタバタと暴れました。こうなるともう、奇行ゆえに呼ばなくても誰かが来そうです。そうこうするうちに、ようやくスポッと頭からワンピースが脱げました。

◆……助かった……。

 完全に裏返ったワンピースからは、ファスナーの線が見えました。

 今さらなのでちょっとイラッとしましたが、とりあえず無事に脱げてよかったです。

◆ああ青春。好きな女の子にいい所を見せたかった

 一方でこれまた悲しい夏の体験をしたFくんの物語をお送りしましょう。

 Fくんは高校生のとき、グランドソフトボールのチームに入っていたそうです。グランドソフトボールとは、視覚障害者がプレイする野球で、1チーム10人で行い、ピッチャーがハンドボールサイズのボールを転がして投げるのだとか。Fくんは完全に視力のない全盲の少年です。

「チームは全国大会まで勝ち進み、僕は張り切って試合に出ました。というのも、小学生のころから好きだった女の子が見に来てくれると言うんです。そりゃいいところ見せたいですよね」

 この記事の最初に「黒歴史」と書いてあるので結果は推して知るべしですが、試合3回になってようやくFくんの出番が来ました。高校まで未経験だったグランドソフトボールですが、バッティングだけは自信があったとのこと。何球目かで思いっきりバットを振り、ボールに当てました。Fくんは全速力で1塁めがけて走り始めます。彼にとって出塁はイコール恋の成就とほぼ同義です。

 ところが……。

◆まさか“パンツ”に出塁をはばまれるなんて

「守備をしていたときからユニフォームのズボンが大きくて腰パン気味だなと思っていたんですが、走り出した途端、ズボンは元気よく膝のあたりまでずり落ちました。

 塁には早く出たい、でもズボンをなんとかしないと走れない上にパンツは丸出しです。モタモタとズボンを押さえながら走る僕の姿に、聞こえてきたのは歓声でなく爆笑でした」

 そんな様子では当然出塁できず、アウトになってすごすごとベンチに戻ったそうですが、チームは順調に勝ち進み、なんと優勝。しかも気の毒なことに、Fくんの「試合中にパンツを丸出しにした罪」は重く、それ以降出場の機会はなかったとか。

◆そして恋の行方は?

 好きだった女の子とは、その後どうなったでしょう? いちおう聞いてみます。

「数日後に『応援ありがとう』とメールを送りましたが、『優勝おめでとう』も『かっこよかった』もなく『お疲れ様』のひと言だけでした。それ以来、彼女に連絡はしていません」

 彼女が「パンツはチェックだったね!」くらい言えたら、また展開は違ったのかもしれませんが……まあティーンエイジャーには難しいかな。

教訓:服は、大きすぎても、小さすぎてもダメだ、という話。

―あの夏の黒歴史―

<イラスト・文/和久井香菜子>

【和久井香菜子】

ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表

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