だれもいない仏間なのに…娘が遊んでいた「女の子」って?

女子SPA! / 2020年9月3日 15時47分

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 祖父母や両親が住んでいた田舎の家が現在空き家になっているという人は、結構いますよね。買い手も見つからず、固定資産税も安いことから処分せずにそのまま持っているケースも多いようです。

「義両親は中国地方の山村で農家をしていて、離農しても亡くなるまでそこに住んでいました。空き家になって10数年経ちますが、お墓が敷地内にあることから手放すわけにもいかず、家も私たち夫婦や義兄夫婦が定期的に訪れて掃除や草むしりをしていたんです」

◆義実家で誰もいない場所をボーッと見つめている娘

 そう話す波多野さゆりさん(仮名・46歳/食品工場パート)は、この義実家で忘れられない思い出があります。現在大学生の娘さんが子供のころは毎年家族で帰省していたそうですが、彼女が4歳のとき、義実家で“不思議な体験”をしたというのです。

「当時はまだ義母が存命で、娘も『ばあば!』ってべったりなついていました。その年はちょうどお盆休みに帰省したのですが、娘の様子がちょっとヘンだったんです」

 家の中や庭先を駆けずり回っていたそうですが、最初は久々に来たからはしゃいでいるだけだと思っていたとか。しかし、時々ぼんやりと宙を見つめるようなことがあり、違和感を覚えたといいます。

「公園とかでほかのお友達と一緒だと走り回ったりしていましたが、普段ひとりでそういうことはしていなかったからです。あと、明らかに誰もいない場所をボーッと眺めているから気になっちゃって。娘に確認しても『ううん、なんでもない!』って言うし」

 ところが、帰省して3日目、娘さんが突然こんなことを尋ねます。

◆誰もいない仏間に女の子がいる

「仏間を指さして、『ママ、あの女の子はだれ?』って。けど、そこには人なんかいなくて、誰もいないよって返事をしたんです。そしたら『やっぱり、なんでもない』と言い、同じことを聞いてくることはありませんでした」

 しかし、その後も無人の部屋や庭をキャッキャとはしゃぎながら遊んでいた娘さん。さゆりさんは気になって夫に相談するも「楽しんでるんだからいいじゃないか。お前の考えすぎだよ」と言われ、それ以上話すことができなかったそうです。

「でも、義母は娘の行動に気になった点があったらしく、『いつもあんな調子なの?』って聞かれたんです。それでいつもはそういうことはなく、帰省してからだと説明したんです。それと誰もいない仏間に女の子がいるという話も伝えました。すると、義母はピンと来るものがあったのか『本人に確認してみるのがいいかもしれないわね』と娘に話を聞きにいったんです」

◆娘が遊んだ女の子の正体は、幼くして亡くなった夫の妹?

 娘さんはおばあちゃんに対しても「女の子と一緒に遊んでたの!」と答えます。話によれば、その子は娘さんと同年代くらいの幼い女の子。それもリボンの付いたおかっぱ頭だったといいます。

「義母は『ちょっと信じてもらえないかもしれないけど……』と前置きをしたうえで、娘さんが話していた女の子の特徴が夫の妹さんに似ていると口にしたんです。彼女は3歳のとき、病気で無くなっており、そのことは以前夫から聞いていました。

 確かに、簡単に信じられるような内容ではありませんでしたけど、義母は冗談なんて言う人ではなかったので……。私自身、そういう話は半信半疑でしたが、ちょうどお盆の時期でしたし、そんなこともあるのかなって」

 ちなみに義母自身は女の子の姿を目撃したことはないそうですが、昔から誰もいないはずなのに人の気配を感じたことは何度もあったとのこと。ただし、そのことはほかの家族には話していなかったそうです。

「『あの子に会いに来てくれたのかね』と話していましたが、私もそんな気がします。ただ、肝心の娘は当時のことは全然覚えてないみたいで、『そんな貴重な体験、なんで忘れちゃったんだろう。もったいない!』って残念がっていましたけどね(笑)」

 昔からお盆や彼岸にはご先祖様や故人が戻ってくると言われています。もしかすると、かわいい姪っ子のために遊び相手になってくれたのかもしれませんね。

―シリーズ「怪談・ゾッとする話/不思議な話」―

<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>

【トシタカマサ】

一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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