コロナで結婚相談所をやめた31歳女性。結婚したいのに、行動できない胸のうち

女子SPA! / 2020年9月18日 8時47分

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【おおしまりえの幸せな人生の迷い方】

 こんにちは、恋愛ジャーナリストのおおしまりえです。

 今年の春、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が発令され、それ以降婚活をストップさせている人が増えています。

<※編集部注:マッチングアプリ「Pairs」を運営する株式会社エウレカの調査によると、今年5月時点で「婚活・恋活している」は30%、「していない」は70%。していない人のうち、64%は「以前は活動していたが、新型コロナウイルスの影響で現在活動を休止している」。コロナで婚活・恋活をストップしている人が、いかに多いかがわかります。

 また、新型コロナウイルスによって、恋愛観に変化のあった人が18%。わずか2~3カ月の間ですが、新型コロナが婚活男女に与えた影響がうかがえます。

(調査対象:全国2704名、18~59歳の独身男女・交際相手なしの一般消費者。調査期間:2020年5月14日~15日にオンライン調査)>

 今回話を聞いた花梨さん(仮名・31)もその一人。コロナによって、人生において大事なものが変わりつつあり、婚活を再開出来ないと話します。でも、時間はどんどん流れていく。その折り合いはどうつけていったら良いのでしょう。

◆アプリで出会った彼と1年付き合ったけれど

「2019年の8月に彼と別れてから、このままで良いのかなって思うようになりました。ちょうど30歳にもなり、モタモタしていても仕方ないと思って結婚相談所に登録し、婚活を本格化させました」

 普段は企業の広報として働く花梨さんは、3年ほど前からマッチングアプリを使って、ゆったり婚活をしていました。

 好きになるまでに時間がかかると語る花梨さん。直近ではマッチングアプリで出会った14歳年上の男性と1年付き合い、2019年の夏に別れています。

「お相手との交際は楽しかったのですが、結婚の意志がないと知って仕方なく別れました。私は結婚願望が強かったのに、そこを確認せずにダラダラ付き合ってしまったと反省しましたね。

 それが30歳になる直前だったので、別れて一人になったら焦りや不安がつのって、数カ月後に結婚相談所に登録をして活動を始めました。それとかぶる形で、コロナの感染が広がって…」

◆オンラインデートのデメリット

 その後、新型コロナウイルスの影響もあり、一時はデートどころではなかったそう。そんな中でも出来ることをと活動した結果、オンラインデートを含め10人ほどと対面したそうです。

「オンラインデートは、無駄なお金と時間をかけなくて良いという面は感じたのですが、みんな良い人に見えてしまうデメリットがありました。対面だったら自然と気づく、仕草や振る舞いのクセが、オンラインだと全く見えないんです。

 結局仮交際(※)だけが増えていき、気持ちが追いつかないというジレンマに陥りました」

<※仮交際では、複数の異性と同時に関係を進めていくので、他の人とお見合いOK。仮交際を経て、相手を一人にしぼり、結婚を前提にした真剣交際へ進む。真剣交際では他の人とお見合いNG。>

 時期的なものも相まって、結局花梨さんは結婚相談所を休会します。それから数ヶ月、現在は新型コロナウイルスの影響もだいぶ落ち着いたわけですが、引き続き結婚相談所は休会中です。

 結婚願望は募るのに出会いを今は増やす気になれない。その心はどこにあるのでしょう。

◆コロナ前の婚活本気モードをへし折ったもの

「結婚相談所を休会にしたのには2つ理由があります。1つは、相談所のサポートが金額に見合っていないと思ったからです。10人の方とオンライン含めお会いしましたが、運営会社が積極的に相手を探してくれたり、その後サポートをしてくれたりといったことはありませんでした。

 私のプランは月会費にプラスし、1人会うごとにお金がかかる仕組みです。ケアが何もないのにこの月会費は何なんだと思ったら、相談所への不信感が募ってしまいました」

 近年小規模な結婚相談所は増えつつあるものの、入ったら何もしてくれない、仲人さんとの相性が合わず、結局すぐに辞めてしまったという話はよく耳にします。

 結婚相手との相性だけでなく、結婚相談所との相性も見ていくことを考えると、頑張るハードルが二重で高いように思えてきます。

◆コロナをきっかけに価値観が変わった

 そして花梨さんが語るもう1つの休会理由。それは価値観の変化によるものです。

「もう1つは、コロナ禍で私の価値観が変わったことにあります。自粛期間中、実家に帰ることも出来ず、改めて家族って良いなーって思うようになりました。同時に、私が描く“家族との生活”って、都内でバリバリ働きながら築く感じなのかな?って疑問が出てきたんです。私はどんな場所で、どんな働き方をしたいんだろうって思ったら、どんな人と結婚したいのかも分からなくなってしまったんです」

 花梨さんは元々家族が大好きで、家族に紹介したいと思えるような温かい人であることが、結婚相手に望む第一条件だといいます。

 それとあわせて、出身地である地方都市や、都会でない場所で暮らすのも魅力的に見えてきたそう。

「モヤモヤ考えながら婚活していると、いいなと思った人がいても、また前回の彼のようにどこかを妥協して交際を続けてしまう気がするんです。結婚はしたい、子どもは欲しいという気持ちははっきりしているのですが、私は人生をどう過ごしたいのかの部分が定まらないままで、行動が起こせてないですね」

◆やりたいことと結婚、両立の難しさ

 花梨さんのように、コロナを経て自分の価値観の変化を感じ、どうするべきかと悩み、立ち止まる人がいます。結婚というビッグイベントと、自分が本当にやりたいことの折り合いをつけるのは、なかなか難しいものです。

 おそらくそういった不安に駆られたとき考えるのは、最悪のシナリオでしょう。自分のやりたいように行動した結果、恋愛から離れて数年経ち、結果としてそれもなんだか実にならず、結婚もできずといった八方塞がりになるのが1番怖い……。

 最近話を聞いたある専門職の男性(30代後半)は、昨年からずっとやりたかった大学での学び直しをはじめました。最初はウキウキしたものの、改めて考えると卒業したら自分は40歳を超えているという事実が急に怖くなり、結婚への焦りが出始めたと話します。

 ちなみに筆者も、元々仕事が好きで充実感を覚えていましたが、4年半つきあった彼と33歳で別れたことで、一時は変な焦りがありました。自分のやっていたことは全部無駄だったのではないか。このまま一生恋愛なんてできないのではないかという閉塞感を勝手に生み出し、何をどう選択したらいいか、よく見えなくなっていたのです。

◆婚活に明確な正解はない

 何をどう選択するか。そこには受験勉強のような明確な正解はありません。1つ言えることは、やりたかったけれどやらなかった後悔はほぼ一生ついてまわるという、先人達からの教えでしょう。つまり、地方移住をしても、学びや仕事に全力投球しても、はたまた恋愛も仕事も全部やるにしても、とにかく自分で「やる」と決めて全力を投下しないと、最終的に後悔が残るのだと思います。

 花梨さんは現在、「婚活の気力が湧くのを待っている」と話しますが、彼女の気力が戻ることと、人生の方向性が見えてくるのはイコールなのかもしれません。

 恋愛を頑張りたいと思っている人は、今の行動は数年後に振り返った時、後悔のないものになっているでしょうか。人生の満足度を高めることは難しいですが、花梨さんの悩みには、多くの独身者が抱える本質が詰まっているようにも感じるのでした。

<取材・文・イラスト/おおしまりえ>

【おおしまりえ】

水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:@utena0518

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