女性初、黒人初、アジア系初!米副大統領になるカマラ・ハリスってどんな人?
女子SPA! / 2020年11月11日 15時45分

(画像:Kamala Harris Instagramより)
米大統領選挙の結果、民主党のジョー・バイデン元副大統領(77)の勝利が確定しました。
それは同時にカマラ・ハリス(56)上院議員が、史上初の女性副大統領に当確した瞬間でもあり、黒人として、そして、南アジア系アメリカ人として初の副大統領が選ばれた瞬間でもありました。
◆真っ白なスーツを着た黒人女性初の次期副大統領
現地時間の11月7日、デラウェア州ウィルミントンで行われた勝利宣言でバイデンに先立ち壇上に現れたハリス。
「私は初の女性副大統領になるかもしれませんが、私が最後の女性ではありません。今夜これを見ている全ての少女たちが、この国は可能性に満ちた国であると知ったからです」
歴史に残るスピーチをした彼女が着ていたのは、1900年代初頭、女性の参政権を求める運動家たちがシンボルカラーとして着用していた真っ白い「サフラジェット・ホワイト」、と呼ばれるスーツ。
今年はアメリカ女性参政権獲得から100周年でしたが、米国で全ての人が参政権を得たのは1965年からで、ハリスが生まれた1964年にはまだ黒人女性は参政権を持っていませんでした。
近年、この「サフラジェット・ホワイト」を取り入れる女性政治家や活動家は増えていましたが、黒人女性初の副大統領になる彼女が、この日、この場で、この色を着ていたことはとても意味のあることなのです。
『ザ・ニューヨークタイムス The New York Times』によると、彼女は“初めてづくしの副大統領”に相応しい輝かしいキャリアの持ち主です。
名門ハワード大学で学位を取得し、カリフォルニア大学のロースクール卒業後は、ドメスティック・バイオレンス(DV)と児童虐待専門の検事としてキャリアを積み、サンフランシスコ地方検事を経て、黒人女性初のカリフォルニア州司法長官に選出。2016年からは黒人女性としては史上二人目、南アジア系のアメリカ人としては初の上院議員を務めました。
ちなみに、『マリー・クレール Marie Claire』によれば、勝利スピーチで彼女が着用していたスーツはキャロリーナ・ヘレラ、インナーに合わせたボウタイブラウスはトリバーチのアイテムだったといわれています。
◆母はインド出身、父はジャマイカ出身の移民二世
7日のスピーチの半ば、ハリスは亡き母に感謝の言葉を述べました。
「私がここに立っているのは母のおかげでもあります。(中略)私は母のことを考えています。多くの黒人の、アジア系の、ラテン系の、ネイティブ・アメリカンの女性たちのことを考えています」
そう語ったハリスは、インド出身の母とジャマイカ出身の父を持つ移民二世。バラク・オバマ前大統領も父はケニア出身の移民でしたが、母はカンザス州出身の白人アメリカ人でした。ハリスは黒人でもあり、南アジア系、しかも女性でもあるわけですから、アメリカに住む様々なマイノリティーたちが彼女に大きな希望を抱くのも無理はありません。
著名な乳がん研究者だった母と後にスタンフォード大学教授になった父という、アカデミックな両親のもとサンフランシスコ郊外のオークランドに生まれ育ったハリスは、両親に連れられ、妹と一緒に幼い頃から公民権運動に参加していたといいます。
◆妹マヤ・ハリスもかなりのやり手
両親が離婚すると姉妹は母に育てられたそうですが、この妹マヤ・ハリス(53)もかなりのやり手です。
『ポリティコ Politico』によると、今回の大統領選挙で姉のキャンペーンリーダーとして活躍したマヤは、17歳でシングルマザーとなった後、名門スタンフォード大学で法律を学び弁護士に。
ニュース系ケーブルチャンネルMSNBCの政治アナリストを務め、4年前の大統領選挙ではヒラリー・クリントン陣営のシニア政策アドバイザーの一人にも抜擢された経験を持ちます。
現在のマヤの夫はオバマ政権時に司法次官を努め、今はあのUberのCLO(チーフ・リーガル・オフィサー)として法務部門を率いる弁護士、トニー・ウェスト(55)です。
◆ハリスの夫、史上初のセカンド・ジェントルマンにも注目集まる
さらに、米メディアが注目するのが、米国史上初となるセカンド・ジェントルマン、次期副大統領ハリスの夫ダグラス・エムホフ(56)の存在。
CNNによると、二人は共通の友人の紹介で出会い、2014年に結婚。エムホフにとって2度目、ハリスにとっては初めての結婚となり、彼には前妻との間に二人の子供がいます。
子供たちはハリスのことを「ママラ」というニックネームで呼んでいるそうですが、ステップマザー(義母)という言葉を嫌って子供たちが名付けてくれたそう。ハリスはかつてのインタビューで、「副大統領の称号も素晴らしいけど、ママラがいつだって一番の称号よ」と語っていました。
大手弁護士事務所のパートナーとして、エンターテインメント界で名を馳せるエムホフの年収は、100万ドル(約1億500万円)は下らないと言われ、二人の総資産額は2019年時点で600万ドル(約6億3200万円)にのぼったと『フォーブス Forbes』が算出しています。
そんなエムホフですが、報道によると、もしも妻の半生が映画化されるときには、ブラッドリー・クーパーに自身を演じてほしいと願っているというお茶目な一面も(全く似ていません!)。
大統領選ではあまり表に出てこなかった一方で、SNSではかなり積極的に発信しており、現在までに57万人以上のフォロワーを獲得。勝利宣言のスピーチがあった翌朝のツイートでは、「君を誇りに思う」というメッセージとともにハリスをハグしている写真を投稿しています。
もしかしたら4年後には大統領の夫、ファースト・ジェントルマンになるかもしれないエムホフの言動にますます注目が集まりそうです。
Sources:「The New York Times」「Marie Claire」「Politico」「CNN」「Forbes」
<文/橘エコ>
【橘エコ】
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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