小室哲哉、KEIKOと離婚。3度の離婚は“カリスマの孤独”というやつなのか

女子SPA! / 2021年3月2日 8時46分

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小室哲哉「Digitalian is eating breakfast 3」avex trax

<亀山早苗の恋愛時評>

 次々と報道される有名人の結婚離婚。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんは、小室哲哉のような孤独なカリスマには、常に新鮮なミューズが必要なのかもしれない…と指摘します。(以下、亀山さんの寄稿)

◆小室哲哉、3度目の離婚

 小室哲哉氏(62歳)との離婚が成立したと、globeのKEIKOさん(48歳)が直筆のコメントを発表した。書き慣れたきれいな文字が並び、10年前に患ったくも膜下出血の後遺症は感じられない。

 ふたりは2002年に結婚、小室氏にとっては3回目の結婚だった。

◆音楽に魅せられ、音楽に翻弄された人生

 思えば小室氏も、波乱に満ちた人生を送っている。

 3歳で芸大教授のもとクラシックヴァイオリンを習い始め、小学生ですでに作曲をしていた。小学校5年生のとき、母が購入したエレクトーンに興味を抱き、母より早くコードを覚えていたという。叔父から習ったギターコードもたちまちマスターし、常に周囲を驚かせていた。中学のときにシンセサイザーが無性にほしくなり、家族に黙って楽器を売り払って16万円のシンセサイザーを買った。1970年代初頭の16万円は、大卒初任給よりずっと高額だ。

 音楽に魅せられ、音楽に翻弄された人生でもあったのかもしれない。

 大学生時代からプロのミュージシャンとして活動を始めるが、長く葛藤していたようだ。1982年、24歳のころには「テクノポップに流れすぎず、ポピュラー音楽の雰囲気を守りながらダンスミュージックを作る」ことに邁進していたようだ。自分の求める音楽、他人から求められる音楽との間での彼の葛藤は、天賦の才を与えられた者だけがもてるものなのではないだろうか。

 1984年、「TM NETWORK」としてデビュー、並行してさまざな歌手に楽曲を提供していった。それでも彼の音楽への情熱は満たされない。情報収集やスタジオ視察などの音楽活動をするためたびたびロンドンに赴(おもむ)いては、自身の無力さも痛感していた。そして’93年、音楽プロデューサーに専念することを決意、’94年にTM NETWORKの「終了」を公表した。

 そこからが、いわゆる「小室ブーム」となる。篠原涼子、trf、globe、華原朋美、そして安室奈美恵。出せば売れ、あらゆる音楽シーンは5年間ほど、小室一色となった。ただ、2000年を迎えるころからブームは失速、資金繰りに苦しむようになる。

◆目まぐるしい結婚、離婚、恋愛遍歴

 ここで小室氏の恋愛・結婚歴を振り返ってみたい。

 最初の結婚は1988年、29歳のとき。相手は当時アイドルだった21歳の女性。4年後の92年に離婚している。

 95年、36歳のときに20歳だった華原朋美との熱愛が発覚。このときも約4年で小室氏から別れを告げている。

 2度目の結婚は2001年、自身がプロデュースしたdosのメンバーだった17歳年下の女性ASAMIさんと結婚。彼は43歳、彼女は26歳だった。dosというグループはすでに解散しており、小室氏は彼女とふたりでユニットを組んだが、結婚したことで自然消滅。

 その後、子どもに恵まれたものの、2002年3月、わずか10ヶ月で協議離婚。このとき取り決めた慰謝料は7億円といわれているが、当時、小室氏は資金繰りがうまくいかず、分割で払うと約束した慰謝料が滞ることもあったという。

 そして同年11月、離婚から8ヶ月後に14歳年下のglobeのKEIKOさんと結婚。前妻との結婚中からふたりはつきあっており、なおかつKEIKOさんと前妻は友人だったという。

 なんとも目まぐるしい結婚、離婚、恋愛遍歴である。

◆看護師A子さんと結婚したいから、離婚を急いだのか?

 2008年、小室氏は楽曲著作権を譲渡すると偽って5億円を搾取、仲間ふたりとともに詐欺容疑で逮捕された。起訴された当日、保釈が認められたが、保釈金3000万円はレコード会社とKEIKOさんが払ったという。翌年、懲役3年執行猶予5年が言い渡された。

 それから2年後の2011年、KEIKOさんはくも膜下出血で倒れる。一命はとりとめたものの長期にわたる療養生活に入った。

 2018年、小室氏の不倫疑惑が報じられ、記者会見を開いた彼は,その場で引退を表明、さらにKEIKOさんには高次脳機能障害が残り、見かけは大人の女性だが中身は子どもと同じ、だから大人の女性である看護師と話をするのが癒やしだったと弁明した。

 ところがその後、小室氏がほとんど妻の介護をしていないこと、実家に戻って静養している妻に生活費も渡していないことなどをKEIKOさん側の親族が曝露。

 昨年春に小室氏から離婚調停を申し立ててから1年弱。夫婦は一度も顔を合わせることなく、今年2月26日に離婚が成立したという。

 なぜ小室氏は、自ら離婚調停を申し立てたのだろう。こうなると、3年前、不倫疑惑が生じられた看護師A子さんとの関係が続いているのではないかと臆測も出てくる。早く結婚したいから、離婚を急いだのではないか。

◆孤独なカリスマには、常に新鮮なミューズが必要なのか

 彼は音楽の分野では、時代が求めているものを察知する能力も含めて、天才なのだろう。そして、音楽という魅力的な魔物に魅入られたからこそ、常に孤独であり、近くに女神を置いておかないと不安だったのではないだろうか。

 彼の相手は身近にいた年下の女性。過去の恋愛と結婚はみなそうだった。若い女性なら自分が王様でいられる、崇拝してもらえる。それが孤独を埋め、音楽と対峙できる自分でいられる。そして女神に徹底的に癒やしてもらい、相手の愛の泉が涸れそうになると自ら別れを告げる。華原朋美と結婚しなかったのは、小室氏を徹底的に癒やしてくれる相手ではなかったからだろう。

 小室氏が意図的に女性に癒やしを強要していたわけではないかもしれないが、結果的に相手の人生を変えてしまう。あるいは女性たちが,カリスマ性のある小室氏の孤独に気づき、深く受け止め、その人生に自ら巻き込まれにいく。彼の女性との関係はそういう傾向があったのではないだろうか。

 天才芸術家に、世間一般の常識が通用しないのは古今東西、変わらない。金や人間関係でトラブルを抱え、周囲を振り回しながら、それでもいい作品を作ることに没頭してきたのが芸術家の歴史だ。

 彼は間違いなく、90年代、時代の寵児だった。バブル崩壊後の一時代と寝た男と言ってもいい。

◆才をまだ使い切っていないのでは

 3度目の離婚を経て、彼はこれからどうしていくのだろう。若き日のような研ぎ澄まされた感覚は変化しているとわかっているはず。その変化を彼自身がどう受け止め、どう世間に発信していくのだろうか。そこに、いい意味で変質した彼の「音楽への愛」を、聴取者は聞き取ることができるのだろうか。

 2019年、彼は「復帰した」とは言わず、名前も出さないままに企業向けの空間音楽を提供するようになった。昨年には乃木坂46への楽曲提供、さらにTM NETWORKとしてラジオ出演やステージなど活動を再開させている。

 求められたときだけ求められている楽曲を作っていくのか、あるいは自分と聴衆が満足できる音楽を追求していくのか。もちろん、彼がどういう道を選ぼうと第三者がとやかくは言えないが、せっかくの天賦の才を、彼はまだすべて使い切っていないのではないだろうか。

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】

フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio

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