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結婚できない36歳元CA。婚活に160万円つぎ込んだのに迷走した理由

女子SPA! / 2021年6月25日 8時47分

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写真はイメージです(以下同じ)

 恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

 モテて男性から人気のある女性なら、簡単に結婚できる……と思われがちですが、そんなことはありません。今回話を聞いたのは、元CA(キャビンアテンダント)で、10年以上婚活している現役“婚活難民”の女性。デート相手には事欠かなかった20代を経て婚活を始めた彼女が、これまで彼女が婚活につぎ込んだ金額は、なんと“新車1台分”の160万円。ここまで苦戦してきた理由は一体、どこにあるのでしょう。

◆“心配してくれる旦那さん”を持つ先輩が羨ましくて

 2011年3月11日、都内で働く恵さん(仮名/当時26歳 事務職 実家暮らし 年収370万)が昼休みを終えて仕事に戻ったところで、オフィス全体が揺さぶられるような地震が発生しました。東日本大震災です。

 職場では同僚の携帯のバイブ音があちこちで響き、気付くとみんな誰かと電話して安否を確認し合っていました。結婚して10年以上のある先輩は、会社に夫が迎えに来て一緒に帰っていきました。それがものすごく羨ましく見えた恵さん。彼女の携帯は、鳴りません。

 恵さんは当時神奈川の実家から1時間半かけて通勤していたため、帰宅難民の同僚と会社で夜を明かすことになります。同居の両親からも連絡はなく、夜に恵さんから電話をかけて帰宅できないことを伝えました。

「私の存在を覚えていてくれて、心配して気にかけてくれる家族を作ろう! よし、婚活する」

 そう決意した恵さん。まさかその時は、10年後も婚活を続けているなんて想像もしなかったことでしょう。

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【当時のプロフィール】

年齢  26歳

年収  370万円

恋愛経験  年齢=彼氏いない歴

お相手の希望  気にかけてくれる人

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 そんなできごとから約10年。いま私の目の前にいる恵さんは、最近婚活がうまくいかないと相談にいらっしゃった女性です。クローゼットには、年齢にふさわしくないウエストリボンのパステルワンピースなどがたくさんありました。これまで新車が1台買えるほどの金額を婚活につぎ込み、返済中の借入金もある債務超過状態であったため、「婚活は一時休止して、生活の立て直しを優先させましょう」とお伝えしました。

 家族から連絡がなかった震災の日のことを、恵さんはこう振り返ります。

「私は二人姉妹の長女です。妹は問題を起こしたりすることがあって親にとっては手間がかかる子。でも私はしっかり者の長女って思われてて、あまり心配されないんです」

 しっかり者ですか! と私は思わず突っ込んじゃいました。彼女の婚活も金銭管理もキャリアも、しっかりしていないことだらけなのに。

◆ドラマ『やまとなでしこ』を見てCAに憧れる少女

 恵さんは関東の地方都市で生まれ育ちました。父親は会社員というごく一般的な家庭で、実家で家業をしているわけでもないのに、「恵は長女だから」「あなたはこの家を継ぐのよ」と言われて育ちました。

 子ども時代に松嶋菜々子主演のテレビドラマ『やまとなでしこ』を見て、華やかな航空業界に憧れを持ちます。

 地元の公立高校を卒業後、月5万円の奨学金をもらいながら都内の私立大学に進学します。エアライン予備校にも通ってCAを目指しました。

 努力が実を結び、念願の航空会社に内定をもらってCAとして就職しました。空港の近くの社員寮で、初めての一人暮らしが始まります。しかしその生活は、想像していたより厳しいものでした。

◆カツカツの生活。合コンの誘いだけは多いけど

「整備士と出会っても進展はなくそれっきりです。海外旅行は行きましたけれどものすごく給料が安くて。寮があるから生活はできましたが、年収は200万円台でそこから奨学金の返済もしていたのでカツカツ。

 当時会社はボーナスも出せないほど業績が悪化していて辞める人が多くて、憧れの仕事ではありましたが『第二新卒で通用するうちに』と思って2年で退職して、一般事務の仕事で再就職したんです」

 唯一ドラマと同じだったのは、合コンが多かったことぐらい。平均週3回ぐらい合コンしていたそうです。そこからデートに誘ってくれる男性達は皆、いいお店に連れて行ってくれました。恵さんも、常にデート相手が3~4人いる状態だったといいます。

「年齢=彼氏いない歴なのに、チヤホヤされて自分はモテるし彼氏は作ろうと思えばいつでもできると思っていました」

 普通のOLになってからも“元CA”のブランドは強く、よく友人から「今日の合コンは元CAが来るって言って、いい男を集めてもらうね」なんて言われたそう。

◆合コンじゃだめだ! 結婚相談所に登録して婚活開始

 震災後、恵さんの休日プランは「昼:ランチデート、午後:街コン、夜:合コン」という過ごし方でした。ちょうど街コンブームが始まるころです。

「20代割引がある」というデータマッチング系の結婚相談所にも入会しました。入会金が5万円ぐらい。毎月8,000円ぐらいの月会費がかかります。そこの結婚相談所では相手のプロフィールだけで顔が分からない状態で“申込”をして、双方が興味を持つと初めて顔写真が開示され、チャットでやり取りができるようになるシステムでした。

「その時に、写真を見てすぐ冷める自分がいるのが分かって。私にとっては顔が大事なんだなぁって思いました」

 その相談所で知り合って実際に会った人は1~2人程度で、すぐ使わなくなってしまったそう。ダラダラと月会費のみ払い続け、収穫のないまま1年在籍。気づけば27歳になっていました。

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【当時のプロフィール】

年齢  27歳

年収  380万円

恋愛経験  年齢=彼氏いない歴

お相手の希望  1. 気にかけてくれる人 2. 自分が好みの顔

婚活費用(累計)  146,000円

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 ここまでお話を聞いて、過ぎたことですがとてももったいないと思いました。結婚相談所に顔のいい男性が少ないのは否定しませんが、結婚相談所の女性会員の中で、20代女性は今も20%程度。その頃はもっと少なかったでしょう。1~2人であきらめず、20代というプレミア期間をもっと活用して積極的に会えばいい人に巡り合えたかもしれないし、さっさと辞めていればお金も無駄に出ていかなかったのに。

 気になることがあって聞いてみました。

「27歳で一度も彼氏がいたことがない点については、焦りってなかったのでしょうか?」

「その時もデートする相手は常に3~4人いて、お姫様扱いしてもらっているしモテてると思っていたんです。イタイですよね」

 3.11の時もデートをする男性はいたはずなのに、誰もお姫様の心配をしなかったんですよね。そこから何も学んでいないのは残念です。

◆好きな人を振り向かせるため、10万円の「婚活塾」に

 28歳になった恵さんは、ある合コンで知り合った男性に恋をしました。「この男性を落としたい」と思っていた時に、テレビにも出演している有名婚活コンサルタントの婚活塾に入会します。10万円ぐらい払ったそうです。

 その後、片思いしていた男性とはデートしたけれど、ダメな面が見えて恋は終わりました。

「私も(婚活塾の)その人知ってるけど、そちらに20代で利用する人なんてほとんどいなかったんじゃないですか?」

「そうですね。アラフォー以上の方が多かったです。婚活レッスンが4回ぐらいあって、代表者が主催する合コンの参加費も受講料に含まれてました。

 婚活塾に参加して、自分で合コンを企画できるようにはなりましたけどね。ハズレの合コンでも次につなげることは学びましたが、得たものはその程度でした」

 恵さんはほどなくして合コンからオンラインに出会いの場を変えます。2013年に、まだできて間もないマッチングアプリの「Pairs」に登録したのでした。こちらは女性会費0円です。

 この頃に実家を出て一人暮らしも始め、終電を気にせずデートがしやすくなりました。

◆マッチングアプリで人生初の彼氏ができた

 Pairsを通じた出会いで、恵さんは長かった“彼氏いない歴”に終止符を打つことができました。

 29歳で、同い年の彼氏ができたのです。しかし長くは続きません。彼は友人に恵さんを紹介してくれましたが、その時に「彼女は元CAなんだ」と得意げに紹介されたそう。数か月で二人の関係は終わりました。

「その人と別れてから、もう“元CA”って言うのはやめようと思いました。男性からアクセサリー感覚で見られているなと思って。私の内面を見てくれる人に出会いたいと思うようになりました」

 30歳の時に、Pairsで2人目の彼氏ができます。アプリを作っている会社で働く、頭の回転が速い2歳年下の男性でした。

 自分の内面を見て自分に興味を持ってくれたと思って付き合い始め恵さんは、当然結婚も考えていました。住んでいたマンションの契約更新が近づいていることをそれとなく伝えたときに、彼氏が恵さんに事前相談もなく転職して、勤務地も変わっていたことを打ち明けられたのです。

「この人の中の私の価値ってその程度なんだと思って悲しくなり、お別れすることにしました。聞いても反対したりしないと思うのですが、ちゃんと事前に相談して欲しかったです」

――――――――――

【当時のプロフィール】

年齢  30歳

年収  388万円

恋愛経験  彼氏2人(交際期間数か月)

お相手の希望  1. 気にかけてくれる人

        2. 自分が好みの顔

        3. 内面を見てくれる人

        4. 決断前に相談してくれる人

婚活費用(累計)  246,000円

――――――――――

 恵さんは「相手の男が相談してくれない人だった」と受け取っていましたが、元彼は、恵さんの内面を見た結果そういう対応だった可能性もあります。

「その彼氏にとって、恵さんの内面の良さってどういうところだったと思いますか?」

「う~ん。好奇心旺盛で勧められたらゴルフとかゲームとか勧められたらいろいろ始めるし、フットワークが軽くてお出かけ好きなところ」

「もう彼に確認しようがないけれど、それは見方を変えたら金遣いが荒いってことじゃないの?」

「う~ん。実際にお金は貯められなくてあればあるだけ使っちゃう」

 私はこの別れに、恵さんにとって大切な教訓が隠れていると思いました。

◆すぐ別れて他の男性を探す前に、話し合う努力を

 次々にいろんな見知らぬ男性と会うことが快楽になるという女性はあまりいません。婚活中はタイプの異性を探すために「仕方がなく」たくさんの人に会っている人がほとんどでしょう。ところが男性の場合、いろんな女性に会うこと自体が快楽という人も少なくないのです。

 だからこそ、キャバクラやガールズバーが存在するのです。恵さんはデート相手が何人もいてモテていると感じたとしても、食事代だけで足りる0円キャバ嬢をさせられていただけかもしれません。

 パートナーは自分の承認欲求を満たすツールではないし、完璧に価値観が合う100%理想の相手なんていないのです。

 別れて他の男性を探すという選択肢の前に、居心地がいい関係を作るために話し合う努力をして欲しかったのですが、恵さんは「他にもっといい男に会えるはず」とすぐに別れてしまいました。

 恵さんはこの時、自分の相場も見誤ってしまっています。アラサー女性は1歳年を重ねればその分、会える男性のレベルが下がってしまう傾向が現実にあります。ついに30歳になった恵さんは、これから素敵な出会いをつかむことができるのでしょうか。近日公開予定の後編へ続きます。

<取材・文/菊乃>

【菊乃】

恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt

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