1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. カルチャー

ガーン!“トイレに流せるクリーナー”で詰まった…トイレのプロが警告

女子SPA! / 2021年8月2日 8時45分

写真

写真はイメージです。

 手軽にトイレ掃除ができる画期的なアイテムとして、流せるクリーナーやウェットティッシュは市場でも人気です。でもこれって本当に流しても大丈夫?と心配になることも。実際に「流せるタイプのトイレクリーナーを流したら、トイレがつまった」という話を聞いたことがあります。

 流せるタイプなのに詰まるの!?とちょっとした衝撃を受け、では流せるタイプはどう取り扱ったらいいのか、トイレ・詰まりのエキスパートである株式会社クラシアンの研修室室長・小林義和さんに話を聞いてみました。

◆「流せるタイプ」も詰まる

――「流せるタイプ」のものでも、トイレの詰まりの原因になるのでしょうか。

小林義和さん(以下、小林)「トイレクリーナー、トイレブラシ、おしりふきなど、トイレに流せるものを流して、詰まってしまったという依頼はとても多く受けます。このような詰まりの場合、原因は複数枚をトイレに流していることが多いです。トイレに流せる商品を流す時は必ず1枚ずつ流してください。

 トイレットペーパーなどは、『水で流す』というよりも、『物体の形を崩して流す』と考えた方がイメージしやすいのですが、水に流せるタイプの商品は、水の中で崩れやすい形に作られています。ですので、一枚ずつ流せば形が崩れるものでも、複数枚流すとくっついてしまい、形が崩れず詰まりの原因になるんです」

◆節水型のトイレは詰まりやすい

――では、「流せるタイプ」を流す場合、一枚ずつだったら大丈夫ですか?

小林「一枚ずつでも詰まるご家庭もあります。というのも、最近の日本のトイレは節水型のものが多く、従来の水量の3分の1ほどの水量になっているんです。少ない水で流すので、流すものが厚手だったり量が多いと、一枚しか流していなくてもトレイは詰まります。水量が極端に少ないご家庭もあるので、流すものとトイレの水量を確認することが大事です」

◆トイレが詰まった時にやりがちなNG行為

――万が一トイレが詰まってしまった場合に、自分でできる対処法を教えてください。

小林「私たちがトイレの詰まりで現場に呼ばれた時に、お客様がしている対応として多いのが、何度も水を流す・薬剤を流し込む・掃除道具などで詰まりを押すです。しかし、これらは詰まりを解決するうえで全て逆効果なのでやめてください」

――トイレが詰まって水を何回も流したことがあります…。逆効果だったんですね。

小林「先ほども申しましたが、本来水を流すことでトイレットペーパーなど流す物の形を崩さなければいけないんです。ですが、トイレがつまっている状態で何度も水を流してしまうと、詰まった物を水圧で圧縮させてしまい、ますます詰まらせてしまいます。これと同じ理由で掃除道具などで押すのも、流れないものをさらに固めることになるのでやめてください」

――薬剤はなぜダメなんでしょうか。

小林「溶かすタイプの薬剤を使って詰まりを溶かそうとする方もいるのですが、このような薬剤は本来浴室や洗面所で使うことが想定されているため、髪の毛などにしか反応しないんです。さらに、トイレで薬剤を使うことでトイレそのものにトラブルを起こす可能性があるのでやめてください。また、『詰まりにはお湯を流すといいと聞きました』といって、お湯を流しているお客様もいましたが効果はありません。根拠のない噂です」

◆自分でできるトイレの詰まり対処法

――では、どのような方法が自分でできる対応として効果的でしょうか。

小林「詰まったときは、まずはラバーカップを使ってください。ラバーカップを使って、奥に入った詰まりを外側に出すことが大事です。ラバーカップはゆっくりと押して、勢いよく引くことで詰まっているものが外に出てきます。他におすすめなのは『何もしない』です」

◆何もしない=トイレットペーパーをふやけさせる

――何もしない???

小林「便座すれすれまで水が溜まって流れなくなってしまったトイレは、詰まりが奥で固まって逃げ場がない状態にあります。このような場合は、固まっている詰まりを水で柔らかくしてふやけさせるといいんです。長時間放置することでだんだん詰まりがゆるんでくるので、そのタイミングで一気に水を流すと流れることが多いです。

 ただし、かなり長い時間放置することが重要なので、その間はトイレも使えません。夏場などは水がたまって気になる方も多いと思うので、やはり、詰まってしまった時は焦って対処をしないで業者を呼ぶことをおすすめします」

◆猫砂のトラブルも多い

――トイレットペーパーやトイレクリーナーの他に、よく詰まるものはありますか?

小林「最近多いのが猫の砂です。これは本当に詰まりのトラブルとして多いので注意していただきたいです。流せるタイプの猫砂はたくさん売られていて、みなさんトイレに流しているのですが、どんなに流せるタイプの砂でもやはり砂なので、トイレからパイプまでの長い距離にわたって蓄積していくんです。この蓄積が詰まりの原因になるので、流せるタイプであっても猫砂をトイレに流すことはおすすめしません」

◆にんじんがまるまる一本詰まっていたことも

――これは意外でした。流せるタイプのものでも注意します。

小林「詰まる物の定番は『スマホ』『文房具』『カイロ』ですね。これらはズボンのポケットに入れていて、うっかり落とすことが多いようです。カイロは貼るタイプを便器に落して流してしまうと、詰まるうえに貼る部分がくっついてやっかいなことになるので注意してください。他に、定番ではないのですが、単身赴任の男性のトイレからはにんじんなどの野菜がまるまる一本出てきたことが何度かありました」

――!? なぜトイレに野菜を…。

小林「これは、食べ残しや腐ったものをトイレに流したためです。いずれもみなさん、トイレは万能でなんでも流していいと思っているようです。単身赴任をしている男性は残飯を詰まらせていることが多いです」

――ちゃんと生ゴミとして処理してください…。

◆詰まりやすいトイレットペーパーの種類

小林「一方でトイレットペーパーでも詰まることはあります。今はいろんな種類のトイレットペーパーがあって、ダブルのものは詰まりやすいのですが再生紙も素材が硬いので詰まりやすいです。そのため、トイレットペーパーも少しずつ流すようにしてください。

 トイレに何も落としていないのに詰まった時は、ご家庭のトイレの水量とトイレットペーパーの種類があっていない場合があるので、トイレットペーパーの見直しをするといいかもしれません。ご家庭のトイレの水量を今一度チェックいただき、流す物の確認をしてみてください」

 最近のトイレ事情により、トイレはわりと詰まりやすくなっているというお話を聞き、流す際に注意が必要だと感じました。流せるタイプのものでも、一枚ずつを心がけ慎重に扱うことが大切なようです。

【株式会社クラシアン】

創業30年目。水道修理や水回りのリフォームをおこなう。迅速で丁寧な作業をこころがけ、建物や家財を被害から守り、水が使えない不便な状況を解決している。より良い暮らしや環境づくりや提案をする「もっと頼れるパートナー」がモットー。

<文/瀧戸詠未>

【瀧戸詠未】

ライター/編集者。趣味は食べ歩き・飲み歩き。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング