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「30代で更年期?!」他人ごとじゃない“プレ更年期”。生理の変化に注意して

女子SPA! / 2021年9月7日 8時47分

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 こんにちは、コラムニストのおおしまりえです。

「なんだか最近、調子が悪い~」と、原因不明の体調不良に悩まされている人はいませんか。

 女性の体調は、ホルモンバランスに大きく支配されるといわれています。そしてこのホルモンバランスは、これまた日々の生活リズムや年齢によって変化していきます。

 30代後半~40代前半になると、早い人には年齢による変化として「プレ更年期」と呼ばれる様々な症状が出始めることもあるとか。

 更年期障害の前段階である「プレ更年期」ですが、更年期障害などで悩む年齢ではないことからも、原因に気づけずに“謎の不調”として悩み続けるケースもあるといいます。

 30代半ば頃になったら、健康のためにも押さえておきたい「プレ更年期」のこと。今回は「対馬ルリ子女性ライフクリニック」の産婦人科医・石山尚子先生に、話を聞きました。

◆「プレ更年期」とは、一体どんなもの?

 最近雑誌などで見かける機会も増えた「プレ更年期」という言葉。“プレ”と言うからには、「更年期障害」より症状が小さかったり軽かったりするのでしょうか? 正しい意味や仕組みを教えてください。(以下、「」内コメントすべて石山先生)

「『プレ更年期』という言葉は医学用語ではありません。意味を知ってもらうためにはまず、『更年期』と呼ばれる言葉の意味から説明しますね。更年期とは、その人の閉経前後5年くらいの時期を指します。そしてこの時起きる不調が、『更年期障害』と呼ばれています」

 この更年期障害というのは、閉経前後の5年で突然始まるのかといえばそうではないそうです。

「40歳くらいからジワジワと始まっていると言われており、早い方だと、35歳くらいから月経周期の変化などで、プレ更年期を感じている方がいます。

 つまりプレ更年期とは、更年期の前にあたる30代後半頃から(個人差あり)始まる、ホルモンバランスの変化によって起きる様々な不調のことを指します」

◆プレ更年期では生理周期が「短くなる」人が多い

 プレ更年期の症状は様々だといいますが、その中に生理周期や出血量の変化があります。プレ更年期の生理といえば、よくあるイメージとして「生理がだんだん来なくなる(そしてそのままプツンと途切れるように生理が終わる)」と思っている方がいるようです。

 しかし実際プレ更年期の悩みとして多いのは、生理周期が短くなることなのだとか。キッチリ来てしっかり出血していたものが、不規則な周期になり、そして量が変化し、終わり方の切れも悪くなるのだそう。

 もちろんこれは誰にでも当てはまるものではありませんが、「個人差がかなりあることなので、正しい知識を持って体と付き合うことが大切」と、石山先生は力説します。

◆女性の身体の中で起こっていること

 プレ更年期や更年期障害などの体調の変化について、「年齢とともに女性ホルモンが出なくなるから起きるんでしょ?」なんてざっくりした知識を持っている方もいるかもしれません。

これ、実は半分正解で半分不正解のようです。

 というのも、年齢とともに卵巣の働きが衰えていき、女性ホルモンの分泌はたしかに減っていきます。しかし、プレ更年期などの不調を起こす仕組みはもう少し複雑なのです。そして多くの不調は、“ホルモンバランスによる不調”と、“ストレスから来る不調”が複雑に絡み合っているといいます。体の中では、一体何が起きているのでしょう。

「『女性ホルモン』と呼ばれるエストロゲンとプロゲステロンは、卵巣から放出されるものですが、これは卵巣単体で出ているものではありません。最初に、脳の視床下部からの指令が飛び、脳下垂体というところで『性腺刺激ホルモン』が放出され脳下垂体に信号が到達します。すると脳下垂体から『卵胞刺激ホルモン(FSH)』と『黄体化ホルモン(LH)』と呼ばれる2つのホルモンが放出され、その信号が卵巣に到達することで、卵巣から女性ホルモンが放出されます」

 一見複雑なこの仕組み、会社のチームに例えると分かりやすくなります。

◆視床下部は部長、脳下垂体は課長、卵巣はプレイヤー社員

 視床下部はチームの司令塔である部長、そして中間管理職である課長が脳下垂体、プレイヤー社員が卵巣。卵巣は日々営業活動のために女性ホルモンをせっせと作っている……なんて感じでイメージしてみてください。

 また、プレイヤーである卵巣は、きちんと司令塔である部長に状況をフィードバックすることで、今後の生産方針の決定にも関わっているといいます。

「卵巣は女性ホルモンの分泌量を視床下部にフィードバックし、分泌を少なくさせたり多くさせたりするなど、必要に応じて指令を出しバランスを取ります。『視床下部→脳下垂体→卵巣→視床下部……』という連携プレイにより、女性ホルモンは正しく放出されるわけです」

 この連携がうまくいかなくなるのが、更年期。具体的にはどんなことが起こるのでしょうか?

◆脳がパニック状態を起こし、不調につながる

「更年期になると、卵巣は加齢によって機能が低下していきます。そのため脳からの指令通り、きちんと女性ホルモンを放出する事ができなくなり、反応しない卵巣に脳が指令を出し続けることで、脳がパニック状態をおこし、様々な症状が体に出始めるといわれています」

 女性ホルモンがきちんと放出されなくなった結果、ホルモンの不足やアンバランスが引き起こされ、不調へとつながるのですね。ただ石山先生いわく、これら体の不調も全てが女性ホルモンの問題“だけ”ではないといいます。

「視床下部の指令というのは、自律神経や内分泌物(種々のホルモン)や免疫の調整役を担っています。視床下部はストレスや生活習慣によって影響を受けやすく、するとこの指令が正しく調整されなくなってしまうんです。つまり、人によっては更年期による不調だと思っていたものが、実はストレスによる自律神経の乱れによって引き起こされていた、なんてケースも多いんです」

◆更年期症状と、自律神経の不調との見分け方は?

 仕組みとしてはシンプルだけど、見分けるのは複雑な気もするプレ更年期と自律神経の不調の関係。

 よくある症状として、イライラや異常発汗などが思い浮かびますが、実際更年期による不調なのか、それとも自律神経による不調なのか、見分けるポイントはないのでしょうか。

「症状で完全に見分けるのはとても難しいです。そもそも更年期による不調の種類は、200ほどあると言われています。更年期の代表的な症状は、ほてりやめまい、イライラや発汗などですが、人によって何が出るか個人差はかなりあります。

 ただ更年期症状のほうは、『自分にとって弱い部位に出やすい』という傾向はあるように思います。例えば体調を壊すと肌荒れしやすいという方は、更年期になり皮膚病などが症状として出るケースがあります。他にも、長年頭痛持ちの方が更年期症状として頭痛を訴えるケースも。

 皮膚病や頭痛はあまりイメージのない方もいるかもしれませんが、自分の体質と照らし合わせ、まずは体調の変化をみていくのが良いかもしれません」

 こうした症状を、更年期によるものか自律神経の不調によるものかを見分ける際、石山先生は問診だけで断定するのではなく、ホルモンバランスなどを測り、そしてホルモン補充療法や漢方療法などを相談しながら実践し、体の変化がどう出るかで見分けるといいます。

 生理や妊娠なども不思議で複雑な仕組みだなと思っていましたが、更年期も、こうして仕組みを学ぶとやっぱり不思議。奥深い女性のカラダのこと。健やかな生活のためにも、ぜひ知識として知っておきたいものです。

―30代から知っておきたい「更年期」のこと―

【石山尚子】

1996年富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業。産婦人科専門医。富山大学附属病院および関連病院勤務の後、2007年より対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座勤務。

<取材・文&イラスト/おおしまりえ>

【おおしまりえ】

水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:@utena0518

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