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息子の入学式から始まった不倫…駆け落ちした45歳妻が最後に選んだ道は/結婚人気記事BEST

女子SPA! / 2024年4月4日 15時47分

 ただ、彼はすんでのところで理性が効いたらしい。車はダイブしなかった。それから3日間、ふたりはずっと一緒にいた。夫からはひっきりなしに電話が入る。だが彼女は、「無事だけど探さないで」とメッセージを送った。4日目、彼が疲れた顔で、「友人の別荘に行っている娘が体調を崩したと連絡がきた」と言った。

「子どもには勝てないね」

 ふたりは顔を見合わせた。同じ頃、ハルコさんの夫からも「話を聞くから、とにかく帰ってきてほしい。オレも生活を改めるから。頼む」と下手に出たメッセージが来た。少し心が揺さぶられ、4日目の夜、ふたりはそれぞれの家に戻った。

◆浮気を疑う様子もない夫

「帰宅すると、夫は私の浮気なんか全然疑ってなくて、ただの家出だと思っていた。それは救いでもあると同時に、やっぱりこの人は私をちゃんと見ていないとも感じましたね。だけどそのおかげで、義母を施設に入れることになり、私はかなり心身ともにラクになりました」

 義母の施設は、息子の全寮制の学校から比較的近いところに決めた。彼と会いたかったからだ。ただ、駆け落ち騒動後から半年、彼とは別れた。

「騒動後、夫が何を思ったかかなり変わったんですよね。店を改装し、隣の空き家を買い取ってカフェを始めたいんだけどどうかなと相談してきたり。人生後半期だからこそ、思い切って勝負したいと言う夫をかっこいいと思いました」

 今は店を夫、カフェをハルコさんが協力しながらではあるが仕切っている。まだまだ経済的には大変だが、ふたりで力を合わせてがんばっているという実感がある。

「今年に入って夫がぽつりとつぶやいたんですよ。『オレ、今がいちばん幸せだな』って。もしかしたら、夫は私が駆け落ちしたことを知っているのかもしれないとふと思いました」

 夫が知っていたという証拠はないし、もちろん問いかけてみるつもりもない。だが今、心が寄り添っているからこそ、ハルコさんにも夫の心の底がちらっと透けてみえているのかもしれない。

―夫婦再生物語 Vol.4―

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio

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