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NHK『光る君へ』の2人、本当の“平安イケメン”はどっち?問題を徹底分析してみた結果

女子SPA! / 2024年4月11日 15時46分

 ただし談義前の公任は、床に寝そべるという光源氏的体勢をとっている。『源氏物語』には「柔らかい白い着物を重ねた上に、袴は着けずに直衣だけをおおうように掛けて、からだを横にしている源氏は平生よりもまた美しくて」(与謝野晶子訳)とあり、光源氏と公任の寝そべりの美しさは共通している。

◆リアル光源氏を決める

 一方、SNS上をパトロールしていると、秋山こそが光源氏だとする意見もあった。でもこれまた平安絵巻の男性貴族像からのビジュアル的判断なので、やっぱり安直かなと思う。ここで最初の問いをどちらがリアル光源氏なのかと修正しておく。でもこの問いになると筆者は途端に公任びいきの勢いをゆるめてしまう。

 問題は公任の出世にあるからだ。花山天皇時代までは順調に昇進し、正四位まで位階が上がるが、その後、道長にあっという間に追い抜かれ、政治の中心から外れることになる。

 対して天皇の子として生まれた光源氏は初まりからすでに従四位。39歳のときには、退位した天皇に等しい待遇の准太政天皇になる。

 実資はどうかといえば、一条天皇時代に参議になり、最終的には右大臣まで上がる。何とか表舞台にカムバックして、大納言まで上がった公任だが、政治の面ではイケてなかったのか。

 いやでも待てよ。『源氏物語』の「桐壺」の巻には、光源氏の美しさについて、「源氏の美貌を、世間の人はいいあらわすために光君といった」とあり、これは、やっぱり町田フィルターを通した公任を描写する記述としても成立する気がする。

 かといって町田君のビジュアルを見て、すぐに光源氏だと即断するのはやっぱり慎むべきだしなぁ。うーむ。リアル光源氏を決めるのは、そんなに容易ではないらしい。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】
音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu

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