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「女は大学に入っても金がかかるだけでダメだ」毒母から自分と同じ看護師になるよう言われた娘、意外な進路へ

女子SPA! / 2024年5月5日 15時45分

「結婚」は、家を出ることで母親と距離ができ、夫という他人と暮らすことで自分の家庭と比較することができるようになるから。「出産」は、自分が母親になることで、自分の子育てと母親の子育てを比較することができるようになるから。「介護」は、一度距離を置いた母親と再び距離が縮まり、子ども時代の感覚と現在の感覚とを比較できるからです。

私は「毒親になりきらないための親の会」というLINEグループを主宰していますが、そこである40代の女性から興味深い相談を受けました。毒母育ちの彼女は、現在15歳の娘の恋愛に、自分ごとのようにのめり込んでしまったと。

そして娘が彼氏と別れたとき、「あんないい人は他にいないのに!」と娘を責め、娘との関係が悪くなってしまったというものです。このことは、彼女自身が娘さんとの境界線が引けていないから起こってしまったことだと思います。

◆「毒母」に共通する特徴とは?

――毒母には共通する心理的特徴があるのでしょうか?

旦木:「母親はこうあるべし」という考えに囚われている人が多い気がします。“らしさ”に囚われ、自分自身を必要以上に責めて、自分の中でうまくいかない葛藤を娘にぶつけてしまっている傾向があります。例えば、姑や夫とうまくいっていない人。職場やママ友などとうまく人間関係が築けない人などです。もちろん毒母からの影響も多大に受けていて、そのストレスが娘に向いてしまい、そこに母親自身が気づいていないケースが多いです。

例えば第3章に登場する金山さん(仮名・40代)の母親は、看護師で仕事ができる女性ですが、家事・育児は苦手でした。そのせいで、同居している姑や夫(金山さんの父)にいつも注意されており、姑だけでなく、夫との仲も険悪になっていました。そのため母親は仕事に逃げ、子育てや家事を姑や夫にまかせきりにしました。

おそらく金山さんの母親は、姑や夫から受けるストレスや、姑のように家事・育児ができない自分に対する憤りを、娘である金山さんにぶつけていたのだと思います。金山さんが大きくなると、「女は大学に入っても金がかかるだけでダメだ」と自分と同じ看護師になるように指示し、金山さんを看護学校に入学させました。これは金山さんの母親が、娘である金山さんと、境界線が引けていないという現れだと考えます。

◆「毒母」から離れられない娘の心理とは?

――ちょっと待ってください。なぜ、金山さんは、自分を愛してくれない母親と同じ仕事に就こうとし、実家から離れなかったのでしょうか? さっさと家から出たほうが幸せになれると思うのですが。

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