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「電気代が必ず高くなってしまう家」の共通点。住宅のプロが警告する“意外なリスク”:5月に読みたい記事

女子SPA! / 2024年5月1日 8時47分

◆断熱性能のほかにチェックすべきポイントは?

 また、これから家をリフォームしたり、新築を建てたりする人は、断熱材だけではなく、「窓の位置関係や耐久性なども考慮したほうがいい」とのこと。

「家の設計に関しては、太陽の熱や光、風といった自然のエネルギーを、機械を使わずに建物に利用する『パッシブデザイン』であるかどうかが重要です。断熱材の性能を高くしたうえで、冬に日光を取り入れやすく、夏に日光を遮蔽できる設計だと、より快適に過ごせますし、冷暖房にかかる電気代を節約しやすいです。

ただし、断熱に優れた家は室内と室外の温度差が広がり、結露ができやすくなってしまいます。結露によって家の耐久性が落ちてしまうので、耐久性に関してもしっかりと対策すべき。安心して長年住めるように、耐震補強もバランスよくやったほうがいいでしょう」

 日照時間がしっかり確保できる地域や立地なら、太陽光発電を導入するのも電気代の節約につながるといいます。

「発電量などは環境によって異なりますが、300万円で10kw発電してくれる太陽光パネルを設置すると、35年間で800万円分ぐらい発電してくれる計算になります。300万円投資して800万円戻ってくるなら、設置したほうがお得ですよね?

ただし、日照時間が確保できても、古い家に取り付けるのはオススメできません。太陽光パネルは500kgとけっこう重いので、屋根が重さに耐えきれない可能性が高い。どうしても導入したい場合は、カーポートの屋根部分に太陽光パネルを設置するソーラーカーポートを検討するのがいいでしょう」

◆ハウスメーカーを選ぶときの注意点

 ハウスメーカーを選ぶときは、モデルハウスに足を運んでみるのがいいそうです。

「できれば、夏場や冬場に見学するのがオススメです。エアコンが何台稼働していて、どれくらい快適なのかをチェックすれば、電気代が想像できるので。エアコンが少ないのに快適であれば、断熱材などがしっかりしていて電気代が安いだろうと想像できます。

あわせて、空気もチェックするようにしてください。いくら断熱性能が高くても、換気がしっかりできないようだと二酸化炭素濃度が上がって体調を崩しやすい。最悪の場合、化学物質過敏症になるケースもあるので、変な匂いがしていないかどうか確認しましょう」

 さらに、ハウスメーカーを選ぶときにも注意すべき点があると教えてくれました。

「残念ながら建築業界には、どれくらい省エネできるかも分からずに、計算しないまま家を建てている業者が多い。計算しないというとは、PDCAのプランがないですし、チェックもずさんなのでデータが集まらない。

自分たちが浪エネな家を量産している自覚すらないので、ハウスメーカーを選ぶ時は、使用する断熱材によってどれくらいの省エネが期待できるのかなど、しっかりとデータを示したうえで、説明できるところに任せたほうがいいでしょう」

<取材・文/黒田知道>

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