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妻子に家出されたDV夫。心を入れ替えたはずが…再会したら“最低の言葉”が飛び出した<漫画>

女子SPA! / 2024年5月31日 8時46分

原作・中川瑛さん:書いたものは基本的に全部ダメ、というか加害だとして書いていますが、とりわけ最も問題になるのは夫から妻への「お前が俺を怒らせているんだよ」という第5章の終わりの場面です。

 この言葉は、夫が行っている加害を全て妻のせいにしています。しかもタイミング的に、妻が色々なことを言える信頼を「培い始めているタイミング」でした。そもそも被害者の方は長く被害を受けているうちに、だんだん言いたいことを言えなくなっていきます。そんな中、加害者の変容が進んでいくのを見て「今なら受け止めてくれるかもしれない」と、勇気を持って自分の思っていることを言ってくれるようになった。そんな中でまた言葉の暴力を振るうことは、とんでもない痛みを相手に与えます。

「やっぱり信じなければよかった」「やっぱり人は変われないんだ」と思う人はどんな人か。それは“信じようとした人”なのです。信じるからこそ傷つき痛むのであれば、人は人を信じることをやめていきます。人が学び変わることを信じられなくなるほど、人を真の意味で絶望させることはないのではないでしょうか。そのような点で、僕は第5章のラストのモラハラが最も罪深いものだったと思います。

龍:わたしがどうしても腹が立つのは1話の最後の性的DVですね。もっとも人間の尊厳を削る行為だと思っています。

【龍たまこ】

3人の子どもを育てるマンガ家。1981年生まれのシングルマザーで、保育士の資格を持つ。ライブドア公式ブログ「新・規格外でもいいじゃない!!-シングルマザーたまことゆかいな子ども達-」をほぼ毎日更新中。著書に『規格外な夫婦~強迫症夫と元うつ病妻の非日常な日常~』(宝島社)、『母親だから当たり前? フツウの母親ってなんですか』(KADOKAWA)。X(旧Twitter):@ryutamako、Instagram:@ryu.tamako2

【中川瑛】

モラハラ・DV加害者変容に取リ組む当事者団体「GADHA」代表。妻との関係の危機から自身の加害性に気づき、ケアを学び変わることで、幸せな関係を築き直した経験から団体を立ち上げる。現在は加害者個人だけではなく、加害的な社会の変容にも取り組んでいる。著書に『孤独になることば、人と生きることば』(扶桑社)、『ハラスメントがおきない職場のつくり方 ケアリング・ワークプレイス入門』(大和書房)。X(旧Twitter):@EiNaka_GADHA

<構成/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】
大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。X:@joshispa、Instagram:@joshispa

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