同じような服ばかりが店に並ぶワケ…「好きな色の服が売ってない」どうするべき?
女子SPA! / 2024年5月30日 15時46分
そして、そんな色は時代によって徐々に変化していくので、いつの時代も同じ色の服が売られているわけではないのです。服の色というものは、色画用紙のように常に何種類もの色が売られているようなものとは違います。
では、“私の好きな色はどうなるの?”という問題です。どんなに自分がある色を好きでも、またその色が自分に似合うと考えていても、その色の生地が作られていないときがあります。
白、黒、ベージュ、ネイビーが売られていない時期はほぼないと考えていいですが、それ以外の色であったら、微妙な色彩の色であればあるほど、売られていない時期というものがあると考えていいでしょう。
ちなみに私が好きなのはシャルトリューズという、フランスのお酒から名前が付けられた黄緑色。小さいころからこの色が大好きで、自転車でさえ、この色を選んでいました。
シャトルリューズは微妙な黄緑色です。こだわればこだわるほど、その色のものはありません。
私の記憶では、1990年代はコートやシャツ、靴にバッグと、多くのシャトルリューズのアイテムが売られていました。しかし、この20年ほど、この色の流行は去り、さっぱり見なくなってしまいました。
そのため私もここ20年ぐらい、この色のものを文房具以外では買っていませんでした。いくら好きでも売っていないものは買えません。
◆ビビッドなグリーンが流行ってきて2021年以降、緑系の色が復活
シャトルリューズだけではなく、この20年余りの間、多くの微妙な色合いの緑色が市場から姿を消しました。ミリタリーウエアに使われるカーキ以外では、緑色の服を見ない時期が長く続いたと思います。
それに変化があらわれ出したのがボッテガ・ヴェネタのクリエイティブディレクターだったダニエル・リー(もう既に退任)が2021年にボッテガヴェネタグリーンを提案してからです。このビビッドなグリーンが流行ってきてから、徐々に緑系の色が復活してきました。
まだまだシャルトリューズは市場に多く出回っていませんが、徐々にふえてきたのは確かです。こちらのガラスのリングも、インスタグラムのアカウントを見つけてから、この色が出るまで待ってから買いました。
◆好きな色を身に着けるのは気分がいいもの
流行っていようがいまいが、好きな色があって、それを身に着けるのは気分がいいものです。
自分が好きな色が流行っているときは目いっぱいそれを楽しむ。流行っていないときは、ひそかに楽しんで次に出てくる機会を待つ。
好きな色にこだわりつつ、こだわり過ぎない。売っていないときもあるものです。好きになり過ぎないのがポイントです。
◆筆者私物
ガラスのリング/ito moku
ネイル/Yobigoe OSAJI
<文/小林直子>
【小林直子】
ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。著書『わたし史上最高のおしゃれになる!』など。
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