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SNSで友達の赤ちゃんの写真にイイねが押せない。「子どもは可愛い」は呪いですか? <漫画>

女子SPA! / 2024年5月28日 8時46分

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男女が出会って結ばれて、いつまでも幸せに暮らしました。それはおとぎ話の結末に過ぎず、私達が知りたいのは結末の先なのです。『子どもが欲しいかわかりません』は、男女が結ばれたその先を鋭くえぐった物語。

◆多様化した女性の人生を問う

愛する男性の子どもを生むか、生まないのか。そもそも子どもはかわいいのか?自分の子どもは無条件にかわいい、というのは理屈に過ぎないのでは?と、不安に苛(さいな)まれる女性はきっと多いはず。

「子どもがかわいいと思えない」という、今作の主人公も、そんな自分を疑問視し、もがき続けるのです。

◆生まないことに引け目を感じる?

主人公の青木カナコは37歳。カナコの夫の青木リョウは35歳。子どもを持つなら急いだほうがいい、と背中を押される年齢です。

とはいえ、多忙な出版業界に勤務しているカナコにとって、子どもは未知な存在。仕事に邁進(まいしん)し、結婚後も恋人同士のような付き合いをしている日常に、「子ども」の入る余地がないのです。

カナコの大学の同期、西野マリカも妊活中。ほぼセックスレスなカナコ夫婦は、人工授精に取り組んでいました。セックスがないから愛情がないというのではなく、カナコの夫は子どもを欲しがり、カナコも「子どもを生むなら夫との子ども」という確固たる意思があるのでしょう。

子どもが欲しい、というのは当人にとっては純粋な欲求です。目的は人それぞれだとしても、「欲しい」というのは心の奥底で芽生える本能のようなもの。

だからこそ、愛する夫がいて、子どもを持つのに何の障害もないカナコは、子どもを欲しいかわからない自分が不思議で、苦しいのです。社会的な責任逃れをしているような、大人の女性としてどうなのかと、悩んでしまうのかもしれません。

◆女性の生き方に優劣はない

SNSやLINEで流れてくる、友人や知人の赤ちゃんの写真、妊娠の報告。カナコはイイネが押せず、「おめでとう」も言えません。

ドライに割り切って祝福すればいいのに、自分が社会の圏外にいるようでつらいと、カナコは胸を痛めます。「普通」や「まとも」からあぶれているようで、引け目を感じてしまうのです。

カナコの親友、森本ハルミも仕事と恋愛で人生を充実させています。年上でセレブな彼がいますが、結婚にも子どもにも興味はなさそうです。彼が好きで、彼と一緒にいる自分が好きなハルミは、カナコに言います。

「そこにやっぱ子どもってピースはハマらなくてさ~」

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