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タトゥーがあることで、近所で悪い噂を流されて…作者に聞いた“世間の偏見”<漫画>

女子SPA! / 2024年6月5日 8時46分

――日本と海外でタトゥーに対する意識に違いがあるのはなぜだと思いますか?

丸田:やはり歴史の違いが大きいんだと思います。長い間、ずっとネガティブなものとして扱われてきた背景がありますから。その名残で温泉やプールも禁止されているし、それがずっと残っているんだと思います。

 若い世代は「別に怖いものじゃないよね」と思っている人は増えていると思うのですが、私の親世代だとネガティブなイメージが強い印象がありますね。

――世代交代が進んでいくことで、偏見が無くなっていくのでしょうか。

丸田:そうあってほしいなと思います。個人的に最近「おっ」と思ったのですが、以前はNHKの音楽番組では、ミュージシャンはタトゥーが入っている場所をアームカバーなどですべて隠されていたんです。でも2023年の紅白歌合戦では、YOASOBIのAyaseさんなどのタトゥーが普通に映っていたんです。経緯は分からないのですが、タトゥーが「映してはいけないもの」から変わってきたのかなと思いました。

――インバウンドで海外からの旅行者が増えていくことでも、変化があるかもしれないですね。

丸田:ホテルなどでタトゥーが入っているから大浴場に入れないと言われたら、海外の方は疑問に感じるかもしれないですね。

◆ラストの展開に込めた思い

――リョウは、家族のためにタトゥーを消す選択をしますが、自分の誓いを込めたものを消すのはかなりつらいことだったのではないでしょうか。

丸田:つらかったんだろうなと想像しますが、男性はあまり「つらい」と言わない人が多いので、私の推測で描いています。モデルになった方も含めて、生きていくなかで結婚して家族ができて、自分の大切なものの優先順位が変わったと明確に分かったんだと思います。だから最後は悲しいとかつらいとか言わず、未練なく断ち切ったんじゃ無いかと思って描きました。

――モデルになった方はどの程度綺麗に消えたのでしょうか。

丸田:その方は、10代で入れたタトゥーを50代前後になってから消したそうです。美容クリニックで除去したと言っていました。傷跡を見せてもらったらアザのようにはなっていたけど、タトゥーが入っていたとは分からないようにはなっていました。

 個人的には、技術が発達してタトゥーを簡単に綺麗に消すことができるようになったら、今よりはライトな感覚のものになっていくのかなと思います。

――物語のラストで、リョウの息子がある選択をしますが、どのような思いを込めて描いたのでしょうか。

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