1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

柴咲コウの“あまりにも怖すぎる表情”に注目。8歳女児を殺した犯人と思しき男を拉致・監禁

女子SPA! / 2024年6月15日 15時45分

 普段から体幹を鍛えているため身体能力も抜群だったそうで、黒沢清監督も「相手を押さえ込んだり、物を投げる動きが動物のように俊敏で、獰猛な感じがする。それこそ、車に乗って発車させるまでの速さは映画史上最速です(笑)」と驚いていたのだとか。

 その柴咲コウの役作りおよびスピード感は、前述した「犯罪に協力しているのに迷いがなさすぎて怖い」劇中の役に生かされていたのだろう。また、柴咲コウは休憩時間中にフランス人のキャストやスタッフと一緒に食堂でご飯を食べ談笑していたそうで、その社交性もまた劇中の「普通の女性にも見える」役とシンクロしているように思えるのだ。

◆「何を考えているのかわからない」役の奥深さと恐ろしさ

 その柴咲コウは、フランス語への挑戦以外でも、「何を考えているのか分からない小夜子(心療内科医医)を、物語の進行とともに垣間見られる彼女の本心の見せ方を考えながら、観客を最後まで引きつけられるキャラクターにしていくことに次第に興味が湧いた」「20代、30代の私は特に“動き”のある役が多かったので、小夜子のようにミステリアスで物静かな役でのオファーが意外だった」と、今回の役を振り返っている。

 この言葉通り、今回の柴咲コウの役柄は何を考えているのかわからない、特に序盤は拉致監禁という犯罪に協力する理由が判然としないのだが、だからこそ「彼女の目的や本心はどこにあるのか」という疑問が物語をけん引していた。

 その柴咲コウは『バトル・ロワイアル』(2000)では恐ろしい残虐性を持つ少女を演じていたことや、『喰女-クイメ-』(2014)では美しさの裏にある狂気を感じさせる女性に扮していたこともある。

 そのような怖い役柄を演じた柴咲コウのキャリアの中でも、なるほど今回はもっとも落ち着いた役とも言える。そして、「他人を自分の心に入り込ませない」冷たい印象もまた柴咲コウは体現できるし、その目的や本心がふとしたときに「垣間見える」演技の上手さにも感服したし、その上でやはり恐怖を覚えたのだ。

◆西島秀俊と青木崇高との会話も重要

 さらに劇中で重要になるのは、患者役の西島秀俊との日本語での会話だ。劇中の西島秀俊からぶつけられた疑問は不遜極まりないものだったため、柴咲コウは「困った人ですね」などと当たり前かつ冷静な返答をするのだが、その疑問が「図星」のようで、少なからず動揺しているようにも思える、それでこそ彼女のキャラクターが浮き彫りになるところがあったのだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください