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春ドラマ名作ベスト3。日曜劇場も壮絶だったけど、“号泣まちがいなし”のNo.1は

女子SPA! / 2024年6月23日 15時46分

登場人物の誰も悪者にしなかった描き方にも好感が持てます! 重ための作品が多かった春クールのなかで、和ませてくれる良作だったと思います。個人的には瀬戸の心地よい低音ボイスに、毎週癒されていました。

◆2位:アンチヒーロー/重厚な展開の“The 日曜劇場”

そして重ための代表格、日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)も素晴らしかったです。主演の長谷川博己が演じたのは「殺人犯をも無罪にしてしまう」“アンチ”な弁護士・明墨。本作は明墨が、同じく弁護士の赤峰(北村匠海)や紫ノ宮(堀田真由)らとともに、12年前の“糸井一家殺人事件”で有罪判決を受けた死刑囚・志水(緒方直人)の冤罪を晴らそうとする物語です。

社会的テーマを扱うことも多い日曜劇場の枠で、本作は「正義とは何なのか?」を終始私たちに問うてきました。

明墨は分かりやすい“正義の人”ではありません。当初は、この人いい人? なんかいけ好かない感じ? と思わせ、分かりやすい主人公感がない。いきなり殺人犯に向かって「無罪にする」とか言って、本当に無罪にしちゃうし。しかしそれこそが、作り手が視聴者に問いたかった「人の正義不正義は、どう判断するのか?」というテーマなのかもしれません。明解な善悪を示さないことで、一つひとつの事件がどのように12年前の事件に繋がっているのか予測できませんでした。

第1・2話で無罪にした殺人犯の緋山(岩田剛典)が、志水を無罪にするキーマンと分かったときには心底びっくり! 近年では珍しくコメディ要素がまったくない、目が離せない秀逸な展開力に唸らされました。そして明墨は、警察官・倉田(藤木直人)、裁判官・瀬古(神野三鈴)、検事正・伊達原(野村萬斎)という権力をもつ者たちの“行き過ぎた正義感”と“保身”を明らかにしていくのです。

◆長谷川博己と野村萬斎の演技合戦! 続編を期待させた最終回

最終回では明墨がラスボス伊達原と法廷で対決。伊達原を演じた野村萬斎は、あまりに強い存在感をもつ俳優であるがゆえに、初登場からずっとラスボス感が。その通りに展開したのですが、各話での出演量が押さえられたこともあり最終回では存分に萬斎節を楽しめました。

そして伊達原サイドにいた検事・緑川(木村佳乃)が裏切り、主演の長谷川と凄まじいほどの演技合戦が繰り広げられていくのです。見応えがありました。明墨が法廷で語った「こんな不平等な世の中で、誰もが気づかないうちに自分の物差しで人を裁き、罰を与えている。人は人を裁くことが快感ですからね」という言葉にはハッとさせられます。そして最後には、法を、罪を犯しながらもがき続けた両名はにらみ合い、明墨は伊達原に「ともに地獄に落ちましょう」と告げます。そのときの笑顔にはゾクッとしました。さすが長谷川博己!

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