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「長生きする猫の特徴」が最新研究で解明…マタタビには“意外なメリット”が明らかに

女子SPA! / 2024年7月15日 8時45分

「あらゆる動物のがんなどの難治性疾患のメカニズムについて研究しています。犬猫の薬は人間用の薬を流用するのが通常なので、新薬などの導入にどうしても時間がかかってしまうのがネックなんです。

 もちろん安全性は担保したうえではありますが、人間よりも動物のほうが治験を行うハードルが低いので、新しい治療を先に動物でできたらと考えています。動物での臨床結果をもとに人間の治療に応用するほうが効率的ですし、なすすべなく命を落としてしまう動物も減らせるんじゃないかと思うんです」

 海外ではすでにそういった事例もあるという。

「アメリカではヒトの小児がんに対する新しい治療法を、犬の骨肉腫で臨床試験を行うというプロジェクトが進んでいます。日本でもこういった事例をつくれたら、病気に苦しむ人間も犬猫も新薬をもっと試せるようになるはずです」

◆発信し続けることで研究を知ってもらうきっかけに

 研究で忙しい中、発信を続けるのには理由がある。

「夜間救急で働いていたころ、猫にとっては猛毒のユリを食べて運ばれてきたり、異物を誤食した猫の開腹手術をしたりしていました。知識さえあれば防げる事故や病気で、助かるはずの命が助からないケースを目の当たりにして、’19年頃からXで発信を始めました」

 さらに、その発信力を本業の研究に役立てたいという思いもあるのだとか。

「愛玩動物である犬猫の病気の研究には、どうしても国から予算が下りづらい現状があり、僕ら獣医学研究者にとって大きな課題となっています。最近はクラウドファンディングで研究支援を募るケースが増えているので、このアカウントを通して自分の研究を知ってもらうきっかけになればと。

 国全体としての優先度は低くても、飼い主さんにとってペットは家族も同然。将来的には飼い主さんたちと一緒に研究を進めていけたらいいですね」

◆愛猫に長生きしてもらう秘訣とは

 にゃんとす先生いわく、猫に長生きしてもらう秘訣は「猫の幸福度を高めること」だという。

「幸福度を高めるには、本能を満たしてあげることが大切です。おすすめは、食事に遊びを取り入れること。狩猟本能を駆り立て、ストレス軽減や認知症予防に効果があるのではと考えられています。にゃんちゃんは製氷皿にフードを一粒ずつ入れて、前足で取り出して食べる遊びがお気に入りです」

 また、マタタビに関する非常に興味深い最新研究があるという。

「マタタビの依存性などを心配する声も多かったのですが、昨年、岩手大の宮崎雅雄教授らの研究チームが、マタタビの安全性を世界で初めて明らかにしました。また、マタタビの幸福感の正体であるネペタラクトールには、蚊を寄せ付けない効果があることも判明し、感染症から身を守っていた説が浮上しています」

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