スタバ夏グッズの“かわいい系デザイン”は受け入れられるのか…？最近デザインの方向性が変化している理由

◆アルパカ不在のボトルにも名品発見

●ステンレスボトルSTANLEYグリーン236ml／4000円

　今回のグッズを細かく見ていくと、アルパカが描かれていないアイテムもあります。

　その一つが、「ステンレスボトルSTANLEYグリーン236ml」（4000円）。このタイプはコンパクトな容量で機能性は抜群。一杯のコーヒーをおいしく飲むためには最高のボトルで、私も別デザインで愛用しています。

　ここにアルパカが描かれていない理由は明確。機能性を最優先する人には、飽きずに持ち続けられるデザインが求められているから。

　これまでの売れ行き動向を分析した上で、テーマに合ったデザインや色味を決定していることが予想できます。

◆今回の一番人気は、お団子チャーム付き！

●カップシェイプステンレスボトルアルパカ355ml／4400円

　これまでさまざまなスタバグッズを使ってきましたが、今回の中で使いやすいのが、「カップシェイプステンレスボトルアルパカ355ml」（4400円）。

　このカップシェイプタイプは2023年に発売され、今年行われた歴代人気タンブラー投票でベスト3に選ばれた超名品。手にしっくり馴染む形状、飲みやすさ、密閉できるリッド（フタ）などの点で極めて秀逸なのです。

　しかも今回は花見団子のようなチャームがほっこり感を底上げしてくれています。私は迷いなくこのボトルを購入しました。

◆スタバグッズのデザインに変化あり！その理由は？

　最後にアルパカが描かれている理由について考えてみましょう。最近グッズの売れ行きをシビアに見ていくと、いくらスタバであっても即完売が当たり前ではなくなっていることがわかります。

　今年のサクラシーズン第1弾の不評ぶり（鮮やか過ぎて賛否が分かれました）は記憶に新しく、スタバグッズを見る消費者の目利き力は確実に向上しているといっても過言ではありません。

　つまりありきたりなデザイン、時代に合わないテイスト、他にもありそうなイラストではヒットを生み出せなくなっているのです。

　今後のスタバ人気を維持していくためにもグッズ開発は重要で、まさに今試練のタイミングを迎えています。そこに登場したのが、勝負のアルパカと考えることができるのです。

　X上では好評の予感が漂っていますが、果たして実際にどこまで受け入れられるのでしょうか？ 今後の売れ行きをしっかりチェックしていきたいと思います。

＜文・撮影／食文化研究家　スギアカツキ＞

【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA！連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』（英語版）好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』（日本実業出版社）が発売中。Instagram：@sugiakatsuki／Twitter：@sugiakatsuki12