宇垣美里「あんまりなめんなよってこと」“店員さんに横柄な態度をとる人が大嫌い”なワケ

　雇われの身である海女たち、水商売で生き抜くオップン、命からがら逃げだした後にグレーな仕事に手を染めているチュンジャはどうしたって立場が弱い。化学工場による海洋汚染、ピンハネ、男たちの暴力に苦しめられながらも、機転と度胸で修羅場を潜り抜ける彼女たちの力強さといったら。

◆なめてたんだろ。と心の中でヤジ

　しかも海の中では圧倒的に強いのだ。彼女たちのチームワークが発揮される水中バトルシーンの気持ち良さったらなくて、なめてたんだろ、ばーかばーか。考えたらわかるだろ！ と心の中でヤジを飛ばした。

　血が飛び散るアクションあり、社会問題あり、美しい海あり、サメもありなスカッと痛快な超大作、夏にぴったりだ。

『密輸 1970』

監督：リュ・スンワン　脚本：リュ・スンワン、キム・ジョンヨン、チェ・チャウォン　製作：外柔内剛　出演：キム・ヘス、ヨム・ジョンア、チョ・インソン、パク・ジョンミン、キム・ジョンス、コ・ミンシ　提供：KADOKAWA Kプラス、MOVIEWALKER PRESS KOREA　配給：KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス　2023年／韓国／129分　© 2023 NEXT ENTERTAINMENT WORLD ＆ FILMMAKERS R＆K. All Rights Reserved.　

＜文／宇垣美里＞

【宇垣美里】
’91年、兵庫県生まれ。同志社大学を卒業後、’14年にTBSに入社しアナウンサーとして活躍。’19年3月に退社した後はオスカープロモーションに所属し、テレビやCM出演のほか、執筆業も行うなど幅広く活躍している。