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不倫相手の息子を誘惑「松本まりかにあんなふうに近づかれたら、男子高校生は…」“狂気”に期待の復讐劇『夫の家庭を壊すまで』

女子SPA! / 2024年7月22日 15時45分

 だが、結婚するよりはるか前から理子とも交際していたこと、みのりとの息子には無関心気味なのに、理子の息子=渉(野村康太)は可愛がっていることを知り、目が覚める。

 そして離婚してわずかな慰謝料を求めるより、自ら罰を与えることを心に決めるのだ。そこで思いついた手が、渉の誘惑。

 みのりは渉の通う塾のバイト講師となり、憎き不倫相手の愛する息子に近づく。ここで松本まりかの本領発揮だ。『ホリデイラブ』で演じた悪女・里奈さながらに“あざとかわいい”妖艶な魅力で渉の心を奪っていく。

 視聴者から「松本まりかにあんなふうに近づかれたら男子高校生は絶対落ちるだろ」といった声も上がっていたように、主人公が松本だからこそ、不倫相手の息子を誘惑するという展開に説得力が生まれる。

◆「松本まりか劇場きた!」“狂気”に期待したくなるホラー演出

 『カテコワ』はホラー色のある演出手法もおもしろい。復讐劇をハラハラ見守っているところに、ゾクっとする瞬間が時折はさまれる。

 たとえば第1話、寝室で夫・勇大の携帯電話の通知をのぞき見ようとする場面では、みのりの表情のアップ、洗濯機が回る様子、携帯電話の画面が交互に入れ替わりながら不穏なBGMが響く。

 このちょっと視聴者を不安にさせるような演出は、やはり同局で放送された“ホラーサスペンス純愛不倫”ドラマ『シジュウカラ』(22年)を思い出したりもしたが、同作の演出にも関わった上田迅が監督を務めていて納得。

 第1話では、夫がずっと前から自分を裏切っていたことを知ったみのりが怒りと悲しみのあまり家族写真にフォークを突き立てていく場面もあったが、こうしたホラー色のある演出と相まって「怖すぎる」といった声とともに「この笑い方!まりか劇場きた!」という声も。

 純愛を信じていた頃の無垢そうな笑顔、相手を誘惑する際のしっとりとした色気、そして“闇堕ち”した人間の狂気……まさに「松本まりか劇場」をたっぷり堪能できそうなドラマになっている。

◆テンポのよさとツッコミどころを兼ね備えた展開もクセに

 原作とは少々雰囲気が異なるドラマ版『カテコワ』だが、展開の速さも印象的だ。

 たとえば、復讐を決意したみのりが塾の講師として渉の前に現れるまでは一瞬で、その過程は省略される。「もう相手の息子の塾に潜り込んだの?」と驚かされるが、このスピーディな展開が視聴者を飽きさせない。

 とはいえ、「展開が速すぎる」というツッコミも生まれかねない脚色だが、このドラマはむしろ、率先してツッコミどころをつくっている。その最たるものが、主人公・みのりのバレバレすぎる行動だ。

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