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断食に「体に味噌を塗って毒出し」も!あらゆる“自然派”健康法を試した女性が目を覚ました瞬間とは

女子SPA! / 2024年7月31日 15時46分

次は、自然農法の農作物だけを食べるように心がけた。

化学物質過敏症についての情報発信や講演、相談会なども行っている、自然系食品販売会社が販売していたので、ここで売られているものなら信頼できそうだと、ナオさんは期待に胸をふくらませた。

◆販売会社は、私たちの味方!?

同じ境遇の消費者に需要があり、時には抽選に参加しないと買えない品物もあるほどの人気だったという。肥料も農薬も使わない自然農法の米や味噌、調味料。ごくたまに、昔ならの製法にこだわったという日本酒なども楽しんだ。

「それがもう、素晴らしく美味しいんですよ! 不調があるなりに、求職活動できるくらいに回復したので、この自然食のおかげだと実感しました。

販売会社が開催している講演会にも通ったり。登壇者が『ここの野菜を食べたおかげで、脱ステロイド(※※)に成功して人生変わった!』と体験を語るのを聞くと、ああ、この食品会社はわたしたち患者に寄り添ってくれるんだなあ……って思えて、ますます信頼が高まっていきました」

(※※炎症性皮膚疾患の治療で広く使用されているステロイド外用剤を、塗る必要がなくなる状態になること)

◆どうせなら、その会社で働きたい

そこからまた大胆な行動に出るのが、ナオさんらしい。どうせなら、その自然食品会社で働きたいと思い、募集の出たタイミングで面接を受けたのだ。

ところがそこで、ナオさんの心を凍りつかせる言葉が次々と飛び出した。

採用面接における一般的なやりとりが終わると、フレンドリーなノリの面接官は、こんな話をはじめた。

「なるほど~。林田さんは化学物質過敏症なんですね。でも、そのほうがいいんですよ! 添加物や農薬をとらなくてすむんですから!」

その瞬間、会社に対するナオさんの信頼が消滅した。

化学物質過敏症によって、いままでどれほど自分がつらい思いをしてきたか。

飲食店で使われる食材の添加物や農薬、すれ違う人の香料で不調が悪化するので、友だちと外食することもできない。頼れる家族はいないのに、病気で職を失った。不調をだましだまし和(やわ)らげ、必死に日常生活を取り戻そうとしている。

それを「よかった」とは、さすがに聞き流せない言葉である。しかしナオさんの心中を置き去りに、どんどんトークに拍車がかかっていく。

「この前なんかねぇ、うちの若手社員が風邪をひいて。彼、前から昼ごはんにコンビニおにぎり食べてたんですよねえ~。そしたらもう、案の定! しかもそのうえ……風邪薬まで飲んじゃって! 3日も休んだんですよ!? 薬を飲まなければ、もっと早く回復したのに。薬や添加物って、本当に怖いです」

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