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有村架純のシャワーに濡れながらの涙が強烈に物語る絶望。月9で描かれる「いまどきの問題」とは?/『海のはじまり』

女子SPA! / 2024年7月29日 15時46分

さて。第4話は有村架純劇場ではあったが、水季の父・南雲翔平(利重剛)の人柄の良さ。妊娠、中絶の話を聞いて水季と朱音のギスギスする関係に、翔平が手をさしのべる。

水季は、自分が親不孝だと自覚していてこんな子が生まれてきたらこわいと考える(はじめて子供を生むときの不安の現れだろう)が、翔平は「親不孝と決めるのは親だよ」と諭(さと)す。

水季の浅はかな独断を、父が止め、さらに、彼女の本音を聞き出すことに成功する。朱音の書いた母子手帳まで見せて。それによって水季は子供を生むことを決断するのだ。海の誕生は、翔平のおかげといっても過言ではない。

ベッドに腰掛けて話す翔平、こたつに頭を乗せる翔平。「正直言うとね、孫楽しみ。すっごく楽しみ」と笑う翔平。どれもすばらしすぎた。

だが、その頃、弥生は中絶しているという、なんとも残酷な対比。弥生にも翔平みたいな人がいてくれたら……。きっと、夏は、翔平みたいな人になるのだと思う。

◆心情が静かにずしんと重めに伝わってくる演出

第4回は、翔平と水季のシーン、水希が仰向けになって涙を流すカット、バスタブの弥生など、印象的な画がいっぱい。心情が静かにずしんと重めに伝わってくる。

演出は、脚本・生方美久×村瀬健プロデュースドラマ『いちばん好きな花』(23年)でドラマ演出デビューしたジョン・ウンヒ。このひとの演出回をもっと見たくなった。

<文/木俣冬>

【木俣冬】
フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami

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