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「おでこが父親に似ているね」が全く笑えない。ひとつの命の灯が消えた波乱の回|大河ドラマ「光る君へ」第28回

女子SPA! / 2024年7月28日 15時46分

◆結局はまひろが全て

揺れ動く一条天皇の心だったが、無事に彰子の立后の儀式を終えたあと、道長は源明子(瀧内公美)のもとを訪れる。

子どもたちと会ったあと、少し休むと言った道長だが、胸に痛みを覚え、そのまま倒れてしまう。

動かすこともできずに、明子のもとで休養することになるが、そこに訪れたのは倫子(黒木華)。静かに火花がほとばしる倫子と明子。通常、北の方と妾が会うことってあるのだろうか。もうバッチバチである。おまけに、二人が着ている着物が同じ? 似ている? たまたま流行りの柄だったのか、それとも道長が贈ったものなのか……。どちらにしても少し気まずくないだろうか(おまけに冒頭でまひろも似たような柄を着ていたので、やはり流行り柄ということにしておきたい)。

道長の回復を願う倫子と明子。

しかし、道長の意識を引き戻したのはやはりまひろだった。宣孝から道長が危篤を知らされたまひろは、道長の無事を祈っていた。

「まひろ」と呼び、目を覚ます道長。

勝ち負けではないけれど、やはりまひろ、強い。あと、絶対にうわごとで「まひろ」と言っていたと思うのだけれど、いかに。

◆よもすがら……

そして、今回はなんと言っても定子の最期である。姫皇子を出産し、この世を去った定子。

印象的なのは、その前のききょう(ファーストサマーウイカ)とのシーンである。ききょうに支えられていたこと、そばにいてくれたことへの感謝を口にする定子。ききょうはその言葉に感激の表情を浮かべる。

振り返ると、心から定子のことを思っていたのはききょうだけかもしれない。もちろん、一条天皇も定子を愛しているけれど、自分の想いをぶつける割合のほうが大きい。もし、もっと違う方法がとれたなら、定子の負担も違ったかもしれない。

ききょうが、つわりが辛い定子に差し入れた「青ざし」。麦のお菓子だ。そんな菓子を敷いた紙に、定子がききょうへの歌が書く姿がなんとも美しいものであった。

定子が最期に詠んだ歌。

「よもすがら 契りしことを 忘れずば 恋ひむ涙の 色ぞゆかしき」

「一晩中約束したことをお忘れでないなら、死んだあとにあなたは泣いてくれるでしょう。その涙の色を知りたい」

もちろん、一条天皇のことを詠んだ歌なのだろうけれど、死にゆくとき、定子が思い浮かべたのは誰のことだったのだろう。きっと、ききょうのことも心にあったのでは、と思わずにはいられない。

<文/ふくだりょうこ>

【ふくだりょうこ】
大阪府出身。大学卒業後、ゲームシナリオの執筆を中心にフリーのライターとして活動。たれ耳のうさぎと暮らしている。好きなものはお酒と読書とライブ

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